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横浜市金沢区|日本家屋の庇造作Part1

 
  2018/12/24
横浜市金沢区|日本家屋の庇造作Part1
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と言う事で以前にどこかでお知らせをした記憶のある、横浜市は金沢区に建つ『AN ENGLISHMAN`S HOUSE IS HIS CASTLE!』の庇造作の段取りを始めてみました。
和風の庇を造る時と言うのは、まず木材の選定から始めるのが定説。
完成形を頭に立体で浮かべて、ただ高い木材を購入するのではなく、ここには○○な木材を使っても大丈夫だし、ここだけはどうしても隠れる所が無いから、高い木材を入れて造り上げる。
そんな事を考えつつ、木材の選定をしているんです。
でも、市場で木材を購入する時って言うのは、木材自体も仕上がっている状態ではなく、荒木(製材して挽きっぱなしの状態)なのです。
その荒木の木材をプレーナーで直角や曲がりを取りつつ、寸法を統一させるのです。
そしてかんな仕上げを行って、鏡面仕上げになった木材は、角の面取りをしたのちに、今度は目止めや手垢防止の砥の粉を擦り込んでいくんです。
私が大工の見習い頃は、この砥の粉を擦り込む地味な仕事は結構やらされた記憶がありまして、砥の粉塗りだけは親方衆にも負けない位、作業には自信がありました(笑)
砥の粉と言うのは大きく分けると白、赤、黄、黒と言う感じで4種類ほどあります。
建築の仕事で使われる砥の粉は白砥の粉と赤砥の粉の2種類になります。
関東の方では、まずこの2種類くらいしか見かけないんですけどね。
私はどちらかと言うと、赤よりも白の砥の粉を使っておりました。
というのも私に和造作を教えてくれた棟梁は三崎の出身でして、三崎の大工で造作にこだわる棟梁ほど砥の粉は白を使います。
反面がさつな仕事をする棟梁ほど、赤砥の粉を使っていた感じがします。
せっかくかんな掛けして綺麗になった木材に砥の粉を塗りこむ訳です。
そして出来る限り最後は砥の粉があるかないかの状態にする為には、赤よりも白の砥の粉の方が適しているんですね。
だから私も三崎の大工系統になるがゆえ、砥の粉は絶対に白を使うという訳です。
という事で、プレーナー掛けや、かんな掛けとか加工段階の画像は無いけど、とりあえず砥の粉塗りの部分では写真を撮る余裕もありましたので、ちょっこここらでご紹介を。
yokohamashi-kanazawaku-wahuu-hisasi-zousaku.jpg
これが白の砥の粉になります。
この砥の粉をバケツに入れて、水の中に溶いて行きます。
そして布切れを用意して、水と混じり合って液体状態になった砥の粉を木材に擦り込みま〜す☆


yokohamashi-kanazawaku-wahuu-hisasi-zousaku2.jpg
ちょっと画像が暗いのですが、ここの所天気が良過ぎるでしょ?
そうすっと、砥の粉を塗って拭き取りの作業があるのですけど、拭き取る前に乾燥してしまうんです。
だから割と涼しくなった夕涼みの時間帯に砥の粉をぼちぼち塗っている訳なんですね。
だからちょっと画像が暗いのは、ご勘弁を。
和風の庇を造る際には、板モノと丸桁、角モノなどの材料が必要になります。
部材のそれぞれをきちんと加工して、取り付け前に加工の必要な部分以外をきちんと下地から造り上げて現場に搬入します。
yokohamashi-kanazawaku-wahuu-hisasi-zousaku3.jpg
真ん中にあるのは、軒を支える丸桁(まるげた)ですね。
桁丸太って言ったり、丸桁って言ったりするのですが、たいてい両方の呼び方どちらでも通用します。
砥の粉を擦り込む時には、しっかりと擦り込んで塗り残しの無い様にします。
そして塗りきったら塗りきったで、今度はきちんと拭き上げる事が大切。
なんだか自然塗料の塗り方とそっくりなんですよね。
こういった部分を丁寧に行う事で、仕上がりも映える訳なんですよね。
まずは庇全ての材料の砥の粉の擦り込みが完了しました!
yokohamashi-kanazawaku-wahuu-hisasi-zousaku4.jpg
そしてこの砥の粉を造りながら、拭きあげて行くのですが。。。
まずは部材をカットして、取り付ける前に一回拭き上げます。
そして部材を各々の部分に取り付けをしてから、また一回拭き上げます。
さらに全体が完成して、一番最後にもう一回砥の粉を拭き取りするのが三崎の大工流って感じの流れ。
と言う事で割と地味で時間のかかる作業をするのですが、こちらのお宅ではさらに秘薬を最後に塗るんです。
ん、なにを塗るかって?!
え〜っと、はっきり言っておきますけど、自然塗料ではないですよ〜
ま〜、これは企業じゃないけど、企業秘密と言う事で(笑)

なんだか昨日あたりから加工や面取り、砥の粉塗りをしたので良い運動になりました!
今日は晩酌が超美味いです!

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Comment

  1. オーナーS より:

    社員!
    Wow!
    いや~、昨日S戸さんが「社長、すごい気合い入ってます!」っておっしゃっていて、どんなだろうと思っていたところでした。
    「指一本触れるな‼」というお達しも出ているとか、いないとか…
    楽しみであると同時に、何か緊張してきちゃいました(何で私が??)

  2. 中尾建築工房 より:

    オーナーSさん☆
    私、そんなに怖い系の人ではないのですが•••
    ただね、現場でも説明した通りですけど、白木と言うジャンルの木材(今回入れている桧材)などは、取り付け前に仕上げるのも大変だけれど、取り付けて完成するまでも、細心の注意を払わなくてはなりません。
    そうやって仕上げるのが、当たり前の大工としての仕事になりますので、多分、私の体のどこからか。。。
    そんなオーラが出ていたのかもしれませんね(笑)

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