新年あけましておめでとうございます。
2025年もOBオーナーの皆様、また新築物件のご依頼を頂きましたクライアントの皆様、ありがとうございました。
今は物価高騰が進みまして、私も経験の無い物価の高さに驚いております。
もちろん物価の高騰は様々なものが値上がりをし、当然私たちの取り扱う建築材料も同様です。
特に鉄やコンクリートの高騰は凄まじく、構造用の木材やはがら材なども同じく下がる傾向が見えたかと思えば。
やっぱりもう一度上がります的な上昇を見せています。
そんな中でもメンテナンスの工事依頼や、新築物件のご依頼があるのはありがたい限りです。
2026年もなんとか物価の高騰は受けてしまいますが、従来と同様の誠実な工事を執り行っていきたいと思います。
そんな中でも中尾建築工房では今までに無かった、異例とも言える事が起こりました。
一体何があったのか?
1.私でもクライアントの意図を掴めない
中尾建築工房の社長である私の仕事と言えば、設計・施工を行う社員が居れば、その相談を受けて一緒に良い案を考えたり。
大変な案件であれば設計を自ら担当したり、積算を行ったりするオールマイティーな存在でした。
これもひとえに言えば、元スーパー大工だったと言う過去がありまして。
誰よりも現場を知っているからとも言えるでしょう。
そして過去にはブログなども割と人気で、ほぼ毎日書いてオーナーの皆様に楽しみにされていた事もありました。
そんな過去がありまして、殆どの事に対応出来ると思っています。
そんな私でありますが、必ず決めている事がありまして。
それは。
図面や仕様はしっかり固めてからでないと、着工をさせる事はありません。
これは注文住宅を専門としていたり。
リノベーションに関しても同じことなのですが。
細部に至る部分を決めないで着工すると、現場の職人さんたちが混乱するからです。
工事現場と言うのは、一冊の確認申請書であったり。
それとは別に新築工事の仕様書と言う物が必要です。
それらには以下の詳細な内容が記載されています。
- 地盤改良工事の有無、有る場合は工法や深度
- 基礎工事の鉄筋の太さやコンクリートの強度
- 構造材の種類や素材、産地、乾燥度合い
- 屋根の種類や品番、メーカー名、色
- 外壁の種類や品番、メーカー名、色、パターン
- 雨樋の種類や品番、メーカー名、色
- サッシの種類や品番、メーカー名、色
- 土台水切りの種類や品番、メーカー名、色
- 断熱材の種類や品番、メーカー名、厚み
- 天井や壁の石膏ボードの厚み、仕上げの方法
- フローリングの種類や品番、メーカー名、色
- 建具の種類や品番、メーカー名、色
- 床下収納庫の種類や品番、メーカー名、色
- 造作工事の図面や素材、仕上げ
- キッチン、浴室、トイレ、シャワールーム、洗面化粧台の品番、メーカー名、色
- 給湯器の品番、メーカー名、色
- その他もろもろ
これらは最低限、決まっていなければなりません。
この理由の全てはですね。
現場を混乱させない為です。
注文住宅を扱える職人さんと言うのは、職人さんの中でもハイレベルな方たちになります。
当然ですが仕事にプライドを持っていますし、完璧な仕上がりをするべく段取りを行います。
全てが決まったものに対して段取りを行いますから、決まっていない場合は石橋を叩いて渡る様に、恐る恐る進めなければなりません。
そうすると一つの仕事が10あるとするならば、段取り8分(はちぶ)と言われてます。
この8分(はちぶ)を抜いて仕事を進めると、ペースや効率が悪くなるからです。
逆に常に仕様が決まっていない工務店の仕事をする場合、これらの職人さんと言うのは。
あそこの工務店の仕事はいつも変更があるから、単価を上げて見積もりをしないと割に合わない。
こういった考えを持つ事になります。
これらがたくさんある工務店の場合、当然ですがクライアントとの請負契約にも直結しますから見積価格も無駄に上がってしまいます。
それを一定のルールとして、全てが決まっている工務店の場合はトラブルも無く、工程通りに現場が進んで行きます。
当然ですがこれらは職人さんの持つ能力を目一杯に引き出せる方法でもあり。
適正な単価を不当な単価に上げない、企業努力でもあるのです。
この様な理由がありまして、中尾建築工房では全てが決まった状態で着工をするのがルールとしています。
2.ところがどっこい決められない?!
注文住宅の完成をとっても楽しみにされてはいるものの、あちこち変更したい要望が出てみたり。
打ち合わせをした際には決まったはずなのにも関わらず、なぜか決定していないと言う打ち合わせをした意味が無いと言うくらい。
直前になって設備の品物が変わったり。
造作工事なども要望を聞いて入るものの、どうもふわふわ浮遊感が漂っている状態なので、図面で承認すら取れません。
またこちらがデメリットを伝えてみるも、聞き入れられない。
また窓に関しても、確認申請を出した後の変更は一切出来ませんとお伝え済にも関わらず。
浴室の窓を、目一杯下げて欲しい!!
様は中尾建築工房が打ち合わせの際に、トラブル防止のガイドラインがあるのですが。
それを一切気にせず爆走する形のクライアントになりますので、トラブル防止に繋がらないのです。
このままでは、作ってからやり直しをする感じになってしまうから、作る直前に承認を取る必要があるな。
でも大工さんとしては、そんな事をやっていたら仕事の進みが悪くて喧嘩になってしまうだろうな。。
これはヤバいパターンになりそうだ。
たまたま昨年の4月から建築基準法の法改正があり、現場を進めるための空白の時間がありました。
そこで考えたのは。
3.四半世紀ぶりのスーパー大工復活
えぇ、中尾建築工房の創業者である中尾自らが、大工として復活すればなんとかなるかも。
そう思い、躯体が立ち上がったら、変更できる事と出来ない事の説明をしながら現場を進める事にしたのです。
なにせ設計打ち合わせや、見積もりの打ち合わせの際には。
えっ?!
あっ?!
うっ?!
と言う様に、話がどんどん変わっていたり。
ならば私が現場で大工の棟梁を行い。
発注ギリギリで設備を注文したり。
造作工事関係などは、その場で材料をカットして出幅や高さを確認したり。
キッチンのカウンターなどは図面上で寸法が決まっているにも関わらず、何を言い出すか分かりませんでしたので。。
このキッチンカウンターなどはざっと寸法を決めて造作はしましたが、敢えて固定をせずに現場に来てもらって固定を行いました。
あともうちょい、窓の方へずらしたい。
外壁の壁から750じゃなくて、サッシのフレームから750になる様に寄せたい!!
もうはっきり言ってですね。
設計の打ち合わせを行った意味があったのか。
私がそう言いたくなるくらい、とにかく打ち合わせした図書とは違う感じの選択を選ぼうとされていました。
外壁などもそうでしたが、もともとは標準の塗り壁でパターンは割肌。
色はホワイトと決まってはいたものの。
ツルツルの壁にした~い!
ツルツルの壁にする場合、下塗りのメッシュの場所が表層寄りにならず、下塗りの段階でメッシュを入れたほうが仕上がりに影響がありません。
急遽現場では下塗りメッシュに変更し、なんとか間に合ったという感じではあったのですが。。
もうですね。
現場進めていて、生きた心地がしないって言うのはこの事だと。
そう思いながら進めていった訳でした。
4.魂が抜けそうになる2025年でした
こんな感じで自ら大工となって、一棟約70坪の家を完成させたわけですが。
とにかくこれで良いと言う確認を取りながらも進めた訳ですが、やっぱりイメージ先行型であるため、こんな事も起きました。
事前にこれでだいじょうぶと言っていた、壁出し水栓金具の出が少な過ぎると言われたり。。
当然の事ですが、事前にボウルと水栓金具の吐水のバランスが悪いですとお伝え済ではあるものの。
アドバイスを言っても全く耳に入らないどころか、これで問題ありません!!
そして現場で完成を見るやいなや。
ちょっとこれ、水栓金具が短すぎませんか?
めっちゃ洗面ボウル周りが水跳ねしそうなんですけどー
さんざん説明したのに、それを曲げなかったのは自分じゃないですかぁ。。?
と私は言いたい。
他にもいっぱいあるけど、もういいや。
と言う事でブログをご覧頂いているOBオーナーの皆様。
メンテナンスの工事やご紹介の設計をお待ち頂いていたりもしましたが、これで従来の仕事ができる様になりました。
順々に進めてまいりますので、中尾建築工房からのご連絡をお待ち頂ければと思います。
これだけ大変な御宅で大変な思いをしましたので、2026年はそんな事の無い様な一年を望んでおります。
ある意味でドタバタでしたので、まだ年賀状の方は出せておりません。。
なるはやでお届け出来る様にはしておりますので、しばしお待ちいただければと思います。
それでは新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお付き合いのほどお願いします。



