私が中尾建築工房を造った訳4
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実際問題、プラン進行中の方からは『すっごい楽しいです〜』との言葉も多数頂いているし、コスト調整に関しては僕が居る。
そして上甲も武者修行から戻って来てくれた。
そうして安心していた所にまたあらたな『???』が浮上したんだ。
そのあらたな『???』
実は当時打ち合わせ中のオーナー様から、こんなクレームが入った。
『あの〜、ちょっと違うんじゃないかと思うんですけど。。。』
『中尾建築工房さんで建てた方たちのブログを見て、これなら信用出来ると思ったんだけど。。打ち合わせで頼んだ事がいつまでたっても反映されないから、これでだいじょうぶなのかなぁって思うんです。。』
話を聞いて正直、絶句した・・・
同世代のオーナーが楽しく家を建てれる工務店を目指していた設計事務所+工務店なのに。。
きちんとするべき所はプロとしてきちんとやる。
その上で安心して、話をきちんと聞いて、オーナーにとって良いアドバイスが出来て、楽しく打ち合わせする事。
これが出来るのが中尾建築工房のはずなのに。。
工務店は歯車がきちんと噛み合っていないと、実際の現場でミスが出てしまう。
注文住宅だからこそ一棟一棟、デザインもスタイルも違う。。
だからこそ打ち合わせでの話はきちんと誤解のない様にしなくてはならないし、こだわりをきちんと反映した上での打ち合わせでないと、オーナーの時間を無駄にしてしまう。
打ち合わせが延びれば延びた分だけ、家賃もかかる。
だからこそ真剣に耳を傾けて、次の打ち合わせを充実したモノにしなければならないはずなんだ。
それがどういう訳か、打ち合わせ中のオーナーから不信感を抱いているっていう一言を頂くなんて。。
しかも一件だけじゃない。
私が聞いているだけでも二件のオーナーから、同じ様な事を聞いてしまった。
どこでおかしくなったのかはすぐに分かった。
設計が悪い訳でも施行管理が悪い訳でも無い。
ましてや施行管理は現場現場で大変な思いをしながらも、とにかくオーナーの喜んでもらう為に全ての現場や全ての仕様をその都度、オーナーに確認を取りながら作業指示を出している。
それこそ毎晩毎晩、遅くまでかかってでもなんとかしようと思ってくれている。
そんな事ではいけないからこそ、色々と中尾建築工房の中でなんとかしようと試みた。
でもいっこうに治らない。。。
歯車が噛み合っていないんじゃ、施工管理や現場に負担が掛かりすぎる。
現場の職人さんだってオーナーの為に一生懸命に作業に取りかかってくれている。
でも打ち合わせした事が工事書類に反映されていなければ、良くしたくたってやりようがない。
いろんな事も考えた。
人はそれぞれに家族が居て、生活もするし、仕事だってしなくちゃならない。
欲を言えば、仕事を賃金だけと考えるだけじゃなくて、自己の成長と捉えられば、これほどやりがいのある仕事はないんじゃないかって思いもする。
それこそ色んな事が頭の中をめぐったりもした。
私が中尾建築工房を立ち上げた時までに振り返れば、もっと様々な事が思い浮かぶ。
各職人さんとコストダウンをお願いした時の約束がある。
メーカーや建材業者、製材業者や山林との約束がある。
そしてなにより今までに小さな設計事務所+工務店である中尾建築工房を信じて、家を建てたオーナーに対して申し訳ないと思う気持ちがある。
そういった事を考えた上で、私自身が打ち合わせに復活する事が一番だと思い、昨年の秋口からは全ての打ち合わせに参加する様にしている。
もうこれ以上、オーナーからの信頼を失う訳にはいかない。
オーナーからの信頼回復はもちろんの事、スタッフや協力業者も全力で頑張れる姿勢を取り戻す。
だから私は決心する事にした。
Comment
む~~。
無理しないでくださいね。
しかし、良いものを作るには、割に合わないくらいまで頑張らないと、できないような気もします。
今回の頑張りのなかで、発見や進化があれば良いですね。
仕事を減らすのも手かもしれないし、
わかりやすいアクションアイテムチェックリストをみんなで管理することかもしれないし、
人を増やすことかもしれないし。
音声録音して、文字化することかも。。
大変ですが、頑張って!
すぎさん☆
今回は、はっきり言って表裏がある事に私は気付けませんでした…残念でならないし情けなくもあります…
これを教訓にして甘やかすのは止めようと思います。