保存登記を一回で完了させる為のあれこれ
おうちを建てましょう!
そう思い立って土地を購入したり、家を建てたりします。
そうすると賃貸の頃には無かった、土地や家の登記が付いて回ります。
いろんな登記がある中で、今回は保存登記を一回で終わらす為に必要な説明をしたいと思います。
1.なぜ引越ししてないのに住所を移動するのか?
新築の家が完成に近づくと、そろそろ登記の手続きが行われる事になります。
登記が出来る段階とは、どの様な段階でしょうか。
- 仮設の足場が外れている。
- 室内の設備が通水されている。
- 電気工事が終わっている。
- 内装工事が終わっている。
この様に工事がざっくり完了している状態にある事で、土地家屋調査士さんが現場を確認して頂くのです。
ただし壁塗りなどが完了していない場合もあるでしょう。
中尾建築工房の場合は申請上、下地仕上げで申請を出してます。
なので内装は完了していなくとも、登記の手続きは出来るんですね。
この段階になる直前に、施主様には住民票を取得して頂きます。
その場で住所の移転も行って頂きます。
そして翌日になったら、新住所の住民票を取得して頂きます。
引越しもしてないのに、住民票がもらえるの?
確かにそのお気持ちは、私にもよく分かります。
ですが保存登記を、今の住所で行ったとしましょう。
保存されたあなたの家の住所はあなたの家の住所です。
ですがあなたが住んでらっしゃる住所は、今の住所のままになってしまうのです。
つまり今の住所で保存登記をした場合、あなたはもう一度保存登記をする必要が出来てしまいます。
費用も一回で終わらすのと、二回で終わらすのでは、二回の方が多く支出しますよね。
それを一回で終わらせるために、自治体の窓口でこの流れを踏んで頂くのです。
引越ししてないのに、住所の移転をするのはあなたの登記費用を節約する為のモノなのです。
2.自治体の窓口ではどうするの?
たまにこんな不安をおっしゃる方が居ます。
新しい住所に引越ししてないのに、住所を移転するのはどうなんだろう。。
騙しているみたいで、なんだか嫌な感じがするのだけど。
理由は前の章で申し上げた通り、登記を一回で完了させる為でしたね。
ですから自治体の住民票取得の窓口で、まずは今現在住んでいる住民票を取得して欲しいのです。
お子さんの学校用や、免許証、保険証で何かあった場合の予備の住民票です。
備えあれば憂いなしなので、これは最低一枚は持っていてもらった方が良いかと思います。
中には古い住民票がある事で、手続きが簡単になる事もあります。
ですから必ず一枚は、取得をして頂くのです。
その後すぐに住所の移転をお願いします。
もしも窓口で不審がられていると思われるのであれば、こう言えば良いでしょう。
明日新しい住所に引っ越すので、住所の移転をしてください。
これで引越し先が同じ自治体でも違う自治体でも、翌日には新住所の自治体にて住民票の取得が可能です。
これが揃った段階で、中尾建築工房の場合は土地家屋調査士さん行きの封筒に住民票を入れて、そのままポストに投函をお願いしています。
- 旧住民票
- 新住民票
いずれも必要となりますから、旧住民票を予備を持つ場合は二通取得する必要があると言う事になります。
3.金融機関や引き渡しにも影響が。。
これらの流れがスムーズに進まないと、金融機関や引き渡しにも影響が出てしまいます。
金融機関は建物の表題登記(表示登記)が下りないと、最後の住宅ローンの決済を行えません。
つまり予定していた日程があったとしても、この日程に書類が間に合わなければ決済は中止となります。
決済が中止と言う事は、ローンの支払いが行われないと言う事になりますので。
当たり前の話ですが、鍵や建物の引き渡しも同じ様に行われなくなります。
引越し屋さんの手配などをしていた場合、間に合わないのは大変ですよね。
引越し業界が繁忙期であったとしたら、次の予約は取れずにキャンセル料が発生してしまう可能性もあります。
ですから速やかに住民票の取得や、移転の手続き、新住所の住民票を取得しましょう。
4.住所移転後のデメリットは無いの?
全く無い訳では無いのですが、新しい住所にすぐ引っ越す場合は問題ありません。
ですが中には、すぐに引越ししない方も居らっしゃるでしょう。
この場合の対策としては、新住所の場所に仮でもなんでも良いのでポストを置いておく事をお勧めします。
こうする事で新しい家に郵便物が届いても、特に問題になる事はありません。
保存登記の必要を二回分、支払っても良いのであれば、こんな小細工は必要ありません。
ですが少しでも費用を無駄にしない為には、この方法しか無いのも事実です。
5.まとめ
いかがでしたか。
中尾建築工房で家を建てている施主の皆様に、この様な説明をして保存登記の費用を一回でお願いしております。
注文住宅を一生懸命節約して、やっとの思いで家を建てている訳です。
ちょっとめんどくさいかもしれませんが、これも一つの節約術です。
無駄な支出を出しては頂きたくありませんので、私たちはこの方法をお勧めさせて頂いております。
これでご理解を頂けた方は、淡々と手続きを行ってポストに駆け込んでくださいね!