100%無垢材ウォルナットで造る木製玄関ドア PART ⅵ|中尾建築工房の工房編☆
さて、今週末に打ち合わせにお越しになられる皆様には、大変申し訳無いのですが。。
ここのところお休みは返上しまして、逗子に建つモデルハウスの玄関ドアを製作しております。
なので、釣果をお配りする事が出来ません(笑)
玄関ドアの製作も、無垢のウォルナットが相手なもんですから。
まー、体力を使います。
この工房を建てた当初は、とっても広々だった中尾建築工房の1F工房も。
これだけ資材や機械が入ると、どうしても狭いのは否めません。
超低温冷凍庫の片隅を利用して製作しつつ、今回は塗装に挑戦です!
今回、私が選んだ自然塗料はオスモカラー。
外装用クリアープラスつや消しタイプです。
オスモカラーでは塗装作業に入る際、缶を開けたり。
塗料を攪拌する為の、専用ツールが揃っています。
なのだけど。
プラネットカラーで慣れている私は、どうしても現場工具を使ってしまいます。
今回の攪拌用の棒は、無垢のウォルナット(笑)
なんとも贅沢な、かき混ぜ棒ですね。。
自然塗料は比較的、缶の下に顔料だったり。
または重たいオイルが沈殿しています。
なので、攪拌する際には。
下から上へ。
そんな感じで掻き混ぜるのが良いかと。
どの程度混ぜ合わせるかの秘訣と言えば。
混ぜてて塗料の抵抗が、缶の上も下も同じくらいになったら。
これが目安となります。
これはウォルナットを並べていく際、実(さね)を挟む小穴。
見えるところではないのだけど、反りの事とか考えると。。
塗っておいた方がマストだと思います。
私は元々、大工の見習いに入った時。
最初の工務店では、常用の大工さんに教えてもらっていました。
雑用1年、その方について1年半で、工務店は潰れてしまったけど。
その方は三崎の大工さんで、仕事はそりゃー丁寧でした。
ただし、仕事のスピードはすごぶる遅い(笑)
私はいろんな大工さんの、良いと思ったところだけ学ばせて頂いてたので。
その方の丁寧さを受け継いだ仕事を、信条としてました。
その心とは。
いいか、ヒロちゃん
見えねーところを、良くするのが大工の仕事だからよっ?!
様は手を抜くところなんて、どこにも無いぞって事なんですけど(笑)
今でも教えを守って、見えなくなるけどしっかり塗装作業に精を出してます。
そして今回はイレギュラーな塗装方法なのですが。
通常、ハケは木目方向に塗っていきます。
この様に横に塗る事はありえません。
なのですが、私の理想としている無垢の玄関ドアは。
外側が荒々しい、無骨な仕上げ。
倉庫に積まれていた無垢の木を、そのまんまで造った感を出したい。
そうなると、バンドソーで挽きっぱなしの荒々しい風合いが良いのです。
そうすると、木目方向に塗料が乗りにくいので。
あえて横方向に塗っていると言う訳。
しっかりと塗料を塗りこんで行きます。
一度塗りが終わった段階。
挽きっぱなしの、汚れもついてる黒色なウォルナット。
そしてこちらは赤色のウォルナット。
どちらもクリアーを塗っただけで、これだけ色の差が出ます。
木取りした時には、赤身が並んでしまいそうだったので。
あえてムラの感じにする為、板の配列を変更しました(笑)
そしてジョイント部分には二度塗りを終えて。
ドア表面は組み上げてからの、再度の塗装を行いました。
木部は無垢のウォルナットですし、その骨組みとなるステンレスフレームも。
もちろんステンレスの無垢の為、ドアの重さは半端ございません・・・
ドアノブや丁番、その他の装飾品も加味すると。。
おそらく完成品は、100kg弱になるのでは。
それでも今の段階で、80kgはありますので。
自分よりも重たいドアをひっくり返したりするのは。。
かなり、ハードでございます(笑)
あ、そうだ。
内部のステンレスフレーム、実際にはこの様な形状で納める事にしました。
コストを考えれば、ステンレスではなく鉄になるのですけど。
この無垢ドアは反り対策で、ドア内部に通気が出来る造りにしてあります。
つまり空気に触れられる状態になりますので。
塩害の事を考えると、後でフレームの交換はしたく無いですからね・・・
ようやく仮組みの状態から、しっかりと本組みの段階までたどり着きました!
ここから先は、ドア端にボルト隠しのウォルナットを入れて。
ドアノブや装飾品を取り付ける作業に、移行出来ると思います!
塗装作業後はもたつく事なく、使ったハケはしっかりと洗って。
塗料が付着したダスターなどは、しっかりと水に浸けてください。
自然塗料はダスターについたまま放置しますと。
自然発火する恐れがありますので、なんでも良いから水に浸す事をお勧めします☆
と言う事で、100%無垢材ウォルナットで造る木製玄関ドア PART ⅵ
私の脳内イメージが段々と、形になって参りました!
それにしてもこのドアの製作には、ほんっと体力使うんだよなぁ・・・
全身が重たく感じてしまいます・・・