マイホームの頭金はいくら必要?一軒家(一戸建て)の購入ガイド
マイホームを購入するとき、お家の外観や間取りばかりに気がいっていませんか?
いくら外観や間取りを考えても、マイホームを手に入れるには資金についての計画も行っておかないと「ほしい」だけで終わってしまいます。
そこで今回は無垢材を使った住宅であってもなくても、予算を検討し購入する基礎知識を紹介していきます。
Contents
1: マイホームに必要な費用を洗い出そう
マイホームを購入するとき、どれくらいまで大丈夫なのかという「予算」を明確にしておくことが大切です。
というのも、住宅というものは10万や20万円ではなく、数千万円という高額な商品です。
そして比較対象が高額なので100万円、150万円、200万円という金額が「お安く」見えてしまうんです。
結果、ついつい気が大きくなり、家族の希望がどんどんと膨らみ気がつくと、、、
当初考えていた金額よりも遙かにオーバーしてしまうこともあります。
オーバーしてもその分を問題なく払えれば良いのですが、多くの場合そんなことはできません。
間違いなく、これからの未来の生活にしわ寄せが出てきます。
特に一番多いしわ寄せが「学費」「教育費」ではないでしょうか。
そして、この予算オーバーが数年で解決できるのなら、まだ何とかできますが、住宅ローンの返済は20年、30年と長期間。
この期間のライフプランを圧迫した状態で過ごすのは、極めて大変なことだと言えるでしょう。
ですから一軒家(一戸建て)を購入するとき。
特に無垢材を使った注文建築を購入されるときには、建築家の経験や知識によって予算の使い方が変わりますから、信頼できるプロと一緒に予算内に納められるのかどうかを相談してもらいたいと思います。
それではここで、家を購入するときに必要となる費用についてまとめておきます。ぜひ参考にしてください。
- 住宅本体の費用
- 別途工事費(外構など)
- 設計費
- 諸費用(税金や申請、登記など)
また、土地を購入される場合には「土地代金」が必要です。
すでに住宅をお持ちで建て替えられる場合には
- 引っ越し費用
- 仮住まい費用
- 解体工事費
などが必要となります。
住宅本体以外の費用が必要となることを覚えておきましょう。
2: いざという時も考えて計画する
予算の計画に外すことができないのが「ライフプラン」です。
住宅をいつ購入するのか。
お子さんの小学校入学はいつ頃なのか。
お車の買い換え時期は?
お子さんが中学へ入学される時期。
同じ頃に一度目の外壁修繕。
高校へ入学され、大学や専門学校へ。
場合によっては、単身赴任があるかもしれません。
このように、家族全体のライフプランを書き出すことで、かなり明確にお金が必要となる時期と金額がわかってきます。
また、病気やケガ、ご両親の入院や検査など、いざというときに必要となるお金を考えておき、無理せずに返済できる金額を導き出してみてください。
もし無理せず返済できる金額が月々8万円なら、金利が1.3%程度だったとして、20年の返済で約1700万円、25年で約2100万円のマイホームを購入することができます。
このようにライフプランを一つひとつ積み上げていきながら計画してもらうのが良いでしょう。
3: 頭金の目安とは
最近、頭金がゼロでも住宅を購入することができる話があります。
これは最初の負担が少ないので、うれしいことではありますが、後々の返済を楽にするためにも、できれば頭金を用意しておきたいところです。
これは選ばれる住宅ローンにもよりますが、頭金が全額の1~2割入れられると、ローンの優遇を受けることができる可能性が高くなります。
また、頭金ゼロ円でローンがスタートし、急な転勤などで購入した住宅を売却したい場合、売却価格よりもローンの残高が高くなることもあります。
こういったリスクとも言えることを極力省いておくためにも、自己資金として住宅費用の2~3割を頭金の目安として用意するようにしましょう。
頭金によって
- 借入額が減少
- 返済の負担が軽減
- ローンの条件が有利
このような良いことが多いので、是非無理せずに頭金を用意する計画を練ってください。
4: うっかり忘れやすい維持費も計画
一戸建てを購入するとき、ここまでお話した費用だけで考えてしまう方がいらっしゃいます。
でも、お家は住むことで税金や保険、修繕などの維持費が必要になります。
- 固定資産税
- 地域によっては都市計画税
- 火災保険
- 地震保険
- 屋根の修繕
- 床のメンテナンス
- ベランダやデッキの防水腐食対策
お庭があれば、植木の手入れ。
車を買い換えることでカーポートや、お子さんの成長と共に自転車置き場を変えることもあるでしょう。
維持費に関しては突発的な出費もありますから、すべてを計画することはできませんが、今お話したような維持費は最初に計画しておきたいところです。
住宅の費用は、完成したら終わりではありません。
完成後の維持費も忘れないようにしておきましょう。
5: 住宅ローンは無理しない返済計画が大切
住宅ローンは金融機関から「借りているお金」です。
ですからいつかは全額返済しないといけません。
それも長い期間に渡って返済する必要がありますから、返済計画には
「返せる金額」
をベースに考えるのが得策です。
人間、欲しいという気持ちがムクムクと出てくると、少しくらい無理した金額でも「返済できそう」と思ってしまうもの。
しかし、その小さな「無理」が、20年、30年続くと、小さな無理ではなく大きな負担となってのし掛かってきます。
そこで住宅ローンのパンフレットなどでも言われていることですが、年収500万円を下回る場合の年間の返済金額は
「年収の20%」
この金額を目安にすると良いでしょう。
年収が400万円だと、一年間の返済額は80万円を目安に。
また年収が500万円以上で、600万円や700万円を超える様な場合の年間の返済金額は
「年収の25%」
年収が700万円だと、一年間の返済額は280万円を目安に。
と言う様に年収によって、返済金額は変わります。
なぜ年収が増えるほど、返済金額の割合を増やせるのか理由をご説明しましょう。
年収400万円の方と年収700万円の方では、家賃に大きく差が出る訳ではありません。
月々の光熱費や食費も、年収700万円の方が年収400万円の方の倍近く掛かる訳ではありません。
お子さんの人数についても、年収が高ければ子沢山と言う訳では無いと思います。
この様な理由から
年収に差はあっても固定費の差はさほど無い事から、無理の無い返済金額が変わって行くと言う事です。
返済金額としては「もう少し返済できそう」に感じるかもしれませんが、今後のライフプランで必要となる金額を見ると、これくらいが余裕のある返済額だとわかるはずです。
返済に見栄を張る必要はありません。
無理なく返済できる金額で、ゆとりを持って豊かな暮らしをすることが大切です。
6: まとめ
マイホームを手に入れるには、今回お話しましたように「資金計画」が大変重要になってきます。
走り始めれば何とかなると考えてしまう方もいらっしゃいますが、それでは今後の暮らしに余裕と豊かさを感じることが少なくなるかもしれません。
外観や間取り、使う材質をあれこれ考えるのは楽しいですが、同じだけの熱量で予算についても検討してもらいたいと思います。
「備えあれば憂いなし」
これは災害や病気だけではなく、私たちの暮らしにも生かすことのできる考え方でしょう。
是非、資金計画もじっくりと考えて進めてください。
それでも心配な方は金融機関の窓口だけではなく、ファイナンシャルプランナーに相談をする事もお勧めですよ。