おしゃれな無垢のダイニングテーブルを作ってみよう【練習編】
住まいの環境が変わる機会に、ダイニングテーブルを購入したいと思う方はとても多いと思います。
それなりの出費も覚悟して、できれば無垢材のテーブルを選びたい。
そしておしゃれなダイニングテーブルが選べると、とっても嬉しいですよね。
今回は新築の家を建て、無垢材のダイニングテーブルを造る事の多い中尾建築工房から。
おしゃれな無垢のダイニングテーブルを造る方法を公開したいと思います。
Contents
1.おしゃれな無垢のダイニングテーブルを造りたい!
無垢の材料を使って、おしゃれなダイニングテーブルを造りたい!
普通の無垢材を削ったダイニングテーブルは、今までにもたくさん製作させて頂いて来ました。
ただし思うところも、多々あったりします。
節のない無垢材のダイニングテーブルは、無垢材自体のコストがとても高額になりやすいのが特徴です。
高級家具のお店に行かれた経験のある方であれば、その価格はご存知だと思います。
高っかいですよねー
長さや幅が広くなれば、その価格は大きさによって比例をするので。。
人によっては、ちょっと手が出ない金額になる事もし・ば・し・ば・
それでも。。
コストも安くて、節のある風合いのダイニングテーブルを造れないだろうか。。
その様に思う事がありました。
そこで思いついたのは、一枚のテーブル板を使うのではなく。
リーズナブルなカウンター材を採用して、無垢のダイニングテーブルを造れないだろうか?
そして製作を始めたのが、こちらのケヤキ製のダイニングテーブル板になります。
これは私が事務所の打ち合わせスペース様に製作を進めている、ケヤキのダイニングテーブルになります。
余っていたケヤキのカウンター材を利用して、真ん中や端部はエポキシ樹脂を流して固めて造ります。
これならエポキシ樹脂を使って、無垢材の動きを封じ込める事も出来てしまいます。
荒々しい節のある風合いは、最近のダイニングテーブルでは流行となりつつあります。
これを見た現在新築の家を設計中のクライアント様は、一目見てこんな事をおっしゃっておりました。
こんな感じに出来るんだったら、自分も同じ様に造ってみたい!
えぇ、もちろんご教授すれば造れますよー
と言う事で、まずは本番のダイニングテーブルを製作する前に。
ビルトインガレージに据え付ける、無垢のテーブルを製作する事になりました。
2.まずはエポキシ樹脂を流す型枠を製作
私が製作を始めたケヤキの無垢ダイニングテーブルを見て、いきなりステーキならぬ。
いきなり製作と相成りました。
しかも天候は雨。
ですからホームセンターに行って頂き、基礎コンクリートの型枠パネル用合板を購入して来てもらいました。
型枠合板を作りたいサイズにカットして、まずは無垢材の板とエポキシ樹脂を流す型枠の製作から始まります。
エポキシ樹脂を使うにあたって、注意するのは何点かのポイントがあります。
- エポキシ樹脂を流れ出ない様にする
- 型枠の台を水平にする
- 板や台のねじれは無い様にする
これをしっかりと守れば、エポキシ樹脂を無駄にしないで、綺麗なダイニングテーブルを製作出来ます。
3.型枠に板を入れてエポキシ樹脂を流す
今回の無垢板は杉材です。
柔らか目の杉材を作業場のプレーナーで整えた後、いよいよエポキシ樹脂を流す作業です。
二液性のエポキシ樹脂を流すのですが、最初は緊張する作業だと思います。
ですからエポキシを調合しながら、徐々にエポキシ樹脂を流しこんで行きます。
今回のテーブルにはブルーの顔料を混ぜています。
ブルーの顔料を入れたエポキシ樹脂を流し込み、それからクリアのエポキシ樹脂を流し込んで行きます。
無垢の杉材に、コーキングが載せられているのが分かるかと思います。
これはエポキシ樹脂が乗り越えてこない様、防波堤の様にコーキングをしています。
型枠はまっすぐな桟木を使い、クランプをしっかり固定する事で、板の裏側にエポキシ樹脂が流れ込まない様にしています。
ほぼいっぱいに流し込まれた、型枠内のエポキシ樹脂です。
型枠に漏れもなく、沈みもありませんので、エポキシ樹脂が硬化するのを待つばかりです。
4.板を削って仕上げる
型枠を外してみると、綺麗な無垢板とエポキシ樹脂のテーブルが現れました。
実はこちらのご主人、自動車の塗装を手がける工場勤務の方です。
塗装や磨く作業なら、それこそ得意中の得意分野となります。
杉の木部は100番〜180番程度のペーパーで。
そしてエポキシ樹脂の方は、500番程度から2000番程度の細かい耐水ペーパーで仕上げて行きます。
まずは若干高かったエポキシ樹脂を、ベルトサンダーで削っていきます。
無垢の板とエポキシ樹脂がフラットになったら、今度は細かいペーパーで仕上げる流れになります。
これにより木部はあっという間に仕上がりますので、エポキシ樹脂の磨きに入ります。
エポキシ樹脂の磨き作業は、防塵の磨きサンダーで仕上げていきます。
ペーパーはもちろん粗めから入って、だんだんと細かい耐水ペーパーに変えて行きます。
少しずつ周囲を汚さない様に、少量の水を使って仕上げていきます。
そしてここまでするしないは個人の感覚で良いと思うのですが、さすがは塗装や磨きに長けてますので。
本気を出してポリッシャーでの磨き作業を始めました。
丹念にコンパウンドを使いながら、より滑らかな光沢を出して行きます。
ここまで来ると車を磨いている様な風景になりますね。
エポキシ樹脂が、ますます綺麗に磨かれていきます。
そして究極の仕上がりを見せたエポキシ樹脂と無垢の板です。
5.テーブル最終仕上げ加工
すっかり綺麗になった、杉の無垢板とエポキシ樹脂のテーブル。
最終的な仕上げは、寸法の長さに端部をカット。
そして手触りの良い仕上げにするため、板の端部を面取り加工を施します。
面取りはトリマーを使って削るのですが、最後は細かいペーパーで仕上げます。
これでエポキシ樹脂と無垢板で作るテーブルの流れは終わりました。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
とても彩の綺麗な、オンリ−1の無垢のテーブルが完成しました。
今回はダイニングテーブルを制作する前の練習として、自宅にあった杉の無垢板で制作。
真ん中にエポキシ樹脂を流す造りすると、真ん中を川と例えてリバーサイドテーブルなんて呼び方も良いかもしれません。
無垢板のねじれを取ったり、無垢板を削ってみたり。
日頃やらない作業かもしれませんが、根気があれば誰でも出来る作業です。
もしもあなたが新築を検討していて、これらのテーブルを作ってみたければ中尾建築工房にご相談ください。
あなただけの個性溢れるオリジナルの、無垢材のダイニングテーブルが完成しますからね。