横須賀市ハイランドの土地探し
横須賀市ハイランドと言えば、日本で初めてカタカナを用いた地域名って事で、なにげに有名だったりします。
高度経済成長期頃に売買されたハイランドは、それはそれは皆さん所得もお高かったし、激高ローンの金利でも充分に払えてしまっていたと言う、夢の様な時代だったと私は聞いた事があるんです。
そのハイランド。
今の土地評価額としては、さほど高い部類にはなりません。
なんと言っても駅から遠いですし、最寄りの久里浜駅まで場所によっては徒歩で30分以上掛かりますからね。
で、だいたい南道路だと一坪当たり45万円程度。
これが北道路の場合だと、40万円程度で取引をされている様なのです。
そこで今回相談を受けた土地って言うのは、こちら。
土地の大きさは172.23m2(約52.09坪)の面積があり、価格は1680万円
北東角地と言う立地になるので道路付けはとっても良いですよね。
だからどんだけ安くとも坪当たり43万円位はするはずなんです。
ところが価格1680万円÷52.09坪=32.25万円(端数切り捨て)
ん〜ざっと坪当たり10万円ほど安いですよねぇ・・・
例えば古家を解体するとして、その解体費用に100万円が掛かったとしましょう。
それを売値に反映したとしても1680万円+100万円=1780万円
1780万円÷52.09坪=34万円(端数切り捨て)
ん〜、これでもやっぱり坪辺り40万円にも満たない訳だ。。
さて、ここでなぜにこの土地がここまで安いのはなんでだろうと疑問を持ちます。
私が思うに、この土地(古家もセットと言う概念)には大きく2つの問題があると思うんです。
一つは物件の敷地面積にカッコ書きで『公簿』と言う記載がありました。
不動産物件の取引の中で、公募と実測なんて記載があったりします。
あんまり難しく書くと分からなくなってしまうと思いますので、超ざっくりで説明しましょうね。
実測は読んで字のごとく、しっかりと実際に測った数値。
だからズレなんて無いですし、しっかりとした書類だよって事。
そして公募って言うのは、相当古い登記簿に記載された土地の大きさのまんまだよって事。
ハイランドはかれこれ相当前に開発された住宅地だから、当時の測量技術なんてたかが知れています。
それをきちんと正確に測っていくと、どうしても過去の登記簿と実際の土地の大きさとで開きが出てしまうんですよね。
なので、こういった公募の土地は、本来実測して確定の測量をすれば良い訳です。
測量費用もこの程度なら、40〜50万円程度の費用はかかるけど、近隣の方と申し合わせをしたりする事で、きっちりと実測出来るんです。
その上で正規の価格で販売すれば、売主さん的には儲かりますよね?
けれど、その実測作業を行わないで販売しようとしている訳です。
と言う事は実測する上で、なにか障害が隠れているかもしれませんよね。
例えば今回の土地の売主さんと、お隣さんとで仲が悪かったりすると、実測の立会の際にハンコを押してもらえなかったりします。
そうすると実測なんて出来ませんから『仕方ないから、そのまんま売り払っちまうか・・・』って、なったりしますよね。
これがこの土地の抱える問題の一つなんじゃないでしょうか?
公募売買の場合、相場の坪単価から坪当たり5万円は下がっても仕方がない。
にしても、まだ安いんですよね、この土地って。
後はなんの問題があるかって言うと、ここにあるのではないかなぁっと。
横須賀市ハイランドと言えば、用途地域は第一種低層住居専用地域の部分がほとんどだったと思います。
この場合、壁面後退は1mだったりするのですが、そこに地区計画があったりします。
そうすると敷地境界線から50センチ外壁面から離せば、OKとなるのですが。。
これはどうみても50センチなんて無い・・・ですよね。。
当初からこのまんまの状態なのか、それとも後々にリフォームしたのか分かりませんけど、違反建築物もしくは既存不適格建築物のどちらかに該当する事がはっきりと分かります。
このいずれにしても、ネックになるのが住宅ローンなんです。
たいていの子育て世代の方々は、住宅ローンを利用して土地を購入します。
ところが金融機関は建替するにも関わらず、こういった物件自体取引する事が嫌いだったりします。
+の資産は好きだけど、−の資産は大嫌い!みたいな感じ?
と言う事で、大きく2つの問題があると想定出来る横須賀市ハイランドの土地探し。
金融機関が解体前提でローンを利用させてくれ、出来れば登記簿自体も解体して実測した方が、良い土地である事には間違いないかもね。
持ち主が変われば、ハンコ押しても良いよーって言う方、結構居たりしますから(笑)
と言う事で、購入を検討されている方は、この辺りをよーく不動産業者さんに確認しておく事ですね☆
一見、安く見えても、あらを探せばなんとやらですかね・・・