人生で初めての大きな買い物となる土地購入|心理的瑕疵のある事故物件を隠蔽?
ちょっと前に実際にあったお話です。
私は以前からブログでもお話をさせて頂いておりますが。
不動産は土地情報を探すな!
土地を探すのではなく、信頼出来る人を探せ!
と言う様な事をお伝えして来ているのですが。
その理由、不動産業界のあり得ない常識があるから。
その様な事をお伝えてしているのです。
今回、私がビックリしたのは。
プロの業界歴数十年の不動産業者でも。
思わず、ビックリしてしまう事例がありました。
ある日の事、土地を購入しようとしている方が居らっしゃいまして。
いろいろと説明を聞き、ある物件の申し込みをする直前まで行きました。
ですが、その物件の申し込みは行わず、スルーする流れになったのです。
何故だと思われますか?
はい、ここから先はメンタル強いと思われる方のみ。
先にお進みください。
「えっ?何?!なんか怖いんだけど・・・」
と思われる方。
ここでブラウザを終了して下さい。
よろしいでしょうか?
それでは先に進みます。
実はこの物件、事故物件だったのです。
事故物件と言うのは一般的に、事件性のある物件だったりします。
例えば。
火災でお亡くなりになられた方が居る物件。
殺人事件が起きた物件。
自宅で自殺された方が住んでいた物件。
孤独死でお亡くなりになられた方が居た物件。
などを事故物件と言われています。
この事故物件。
一般的には、告知義務がありますので、告知をします。
以前にスーモの賃貸物件で、事故物件の告知で話題になった告知がありました。
これは情報サイトに掲載された賃貸アパートの告知事項です。
オバケのQ太郎が登場しておりますが・・・
そのまんま、オバケが出ると言う告知です。
少しでも安い家賃を希望!
オバケなんか出ても怖くない!!
そんな方にとっては、最高の物件かもしれません。
けれども、万人受けする物件とは言えないでしょう。
この様に、事故物件は心理的瑕疵のある物件ですから。
当然の事ながら、買主には事実を告げる必要があります。
これは、宅建業法の第四十七条 業務に関する禁止事項。
ここではしっかりと、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為はしてはならないとあります。
不動産購入は、一般的に人生で初めての大きな買い物です。
こんなルールは当たり前の話と言えば、当たり前の話です。
が。
その当たり前が通じない人も。
中には居らっしゃるのです。
今回はこの様な形だったのですが、この中央に書かれている売主の仲介に問題がありました。
通常、買主にも売主にも、仲介する業者がそれぞれにある場合もあれば。
売主の仲介が、売り買い双方の仲介をする場合もあります。
今回は買主にしっかりとした仲介人が居たから良かったのですが・・・
最初は物件を知った買主の仲介人は、売主の仲介人に物件の詳細を尋ねました。
その際には、特に告知事項がある有無を伝えて来ませんでした。
物件を見る分には、全く問題の無い土地。
価格的には、相場の売値です。
買主も私たちに、物件を見てもらいたい等の連絡が来て、私も現地に行きました。
不動産のプロが見ても。
建築のプロの私たちが見ても。
全く問題の無い土地です。
買主の仲介、工務店、買主とで、これなら良いのではなかろうか。
そうなれば当然、申し込みを行います。
その事前連絡を買主の仲介人が、売主の仲介人に連絡をしたのです。
そこで来た内容は。。
告知事項には該当しないが、以前あった建物で死亡事案(自殺)があったとの事。
ここで言って来るか・・・
これは告知事項に該当するので、買主の仲介は売主の仲介に言いました。
買主仲介
「何故、こんな大事な事を先に言わないんですか?」
売主仲介
「そんな思いつめずに、さら〜と流す感じで買主に伝えて下さいよ〜♫」
この言葉に呆れた買主の仲介は、買主に事実を伝えて物件の申し込みを止める事になったのです。
これ、もしも買主に信頼出切る仲介人がいなければ、どうなっていたでしょうか?
下手すると、重要事項説明の際、重要事項説明書には小さな文字で記載があっても。
説明の中で。
この部分は後で読んでおいてくださいね!
なんてトークの後、重要事項説明書に署名捺印をしてしまったら。
まぁ、間違いなく裁判沙汰にはなりますし、売主の仲介は裁かれる事になるでしょう。
それでもこうやって。
悪びれた様子も無く、居られると言う事は。
よっぽど、自分の常識を自分都合で捩じ曲げる癖があるんでしょうね。
事故物件と言うのは、その属性から告知をするべき物件なので。
普通の金額では、なかなか売れないのが業界の常識。
ですから、告知をする事で売値も半値程度で売り出す場合がほとんど。
今回の物件、買主仲介が登記簿を自己調査していて、転売転売の跡を見つけました。
そこでの質問に対しても。
税務上そうしているだけとの答えだった様です。
おそらくこんなところだったのでしょう。
●元々、土地を持っていた個人の方。
●不動産業者1
●不動産業者2
●不動産業者3
なんと!!
業者が短い期間で、3社も名義人が変わっておりました。
元々、持っていた方は事故物件と言う事で、お安く売りに出すしかなかったのでしょう。
そして。
業者が3社も入ると言う事は。
それなりの旨味を分配したのでしょうね。
そして、エンドユーザーに届く頃には。
適正価格での販売と言うわけです。
本当の意味で土地転がしとは、この事。
中尾建築工房のブログの読んで頂いてる皆様。
よろしいでしょうか?
今回は信頼出来る人のおかげで、とてつもない難を逃れる事が出来ました。
不動産取引の業界には。
こんな事実もあったりしますので。
トラブルに合わない為にも。
しっかりとした信頼出来る人を味方に付けてくださいね。
まー、今でも販売図面には。
告知事項なんてありません的な販売図面で、この物件は東日本レインズに掲載されています。
この不動産会社の社長さんには、呆れて言葉も見つかりませんが。
この売主仲介人は、ひとでなしとしか言いようが無いかと思います。
二十年〜三十年前の私だったら。
オメー、何考えてんだよっ?!ぶっ飛ばすぞコラっ!!
と言う前に。
先にぶっ飛ばしちゃってるのは、間違い無いタイプの輩でしょう(笑)
やだやだ・・・