地盤改良工事|地盤置き換え工法とは?
地盤改良工事と言えば、一般的にはこれらの改良工事がございます。
◎鋼管杭工法
◎柱状改良工法
◎表層改良工法
それぞれリンク張ってますけど、動画が見れる様になってます。
これら三つの地盤改良工事が一般的。
鋼管杭工法は支持層と呼ばれる、堅い地盤まで鋼管を打ち込みます。
水を多く含む地盤に向いておりますが、比較的高額になりやすいのが一般的。
柱状改良工法は、450〜600mmもの太さのオーガーで穴を掘り。
その場の土とセメントミルクを攪拌する事で、コンクリートの様な柱を作ります。
直径が太い事で、現場の土と柱の摩擦が生じますから。
支持層までやらずとも、建物を支える事が出来る改良工法。
比較的リーズナブルに行える、改良工事だったりします。
表層改良工法は、分譲住宅会社さんが施行されるケースが多いのですが。
擁壁を立てる開発分譲の土地では、擁壁の底盤と土の部分と硬さが変わってしまいます。
そこに住宅を一気に多頭数建てますから、最初から地面を1mほど掘りまして。
その場の土とセメントミルクで、堅い層を作る。
その堅い層がある事で、沈下をさせない。
そんな改良工法です。
これらの改良工事がよくある地盤改良工事なのですが。
この他に地盤を置き換えてしまう、地盤改良工事もあります。
置き換えと言うくらいですから、現場の土は一定量梳き取りまして。
EPSと呼ばれる発砲スチロールに、置き換えます。
ちなみにこちらの工事中画像は、鎌倉市山之内に建てた鎌倉の家。
順を追って、新築の地盤改良工事画像をアップしたいと思います。
これが地盤改良後の状態。
外周型枠セット、鉄筋組み込み完了の状態。
この後の工事は、普通の基礎工事と同じになります。
発砲スチロールに置き換えて平気なの?!
そんなんで建物を支えられるの?
そんな風に思われる方も、居るかと思うのですが。。
平気だったりします(笑)
考え方は、先の三つの改良工事とは全くもって異なります。
先の三つの改良工事は、いずれも建物の荷重を支持層や摩擦で受け止める。
と言う方法。
地盤置き換え工法は。
荷重を極力、地盤に伝えない。
と言う方法。
このEPSと呼ばれる発砲スチロールは、軽量地盤材と言いまして。
この白い部材が軽量地盤材。
これらを基礎下に入れ込む事により、揺れに対して共振させたり。
家一軒の基礎をスパンで区切ったり。
プランニングにより変動する家々の荷重を計算した上で、独特の基礎形式を選択します。
つまり従来の地盤改良工事とは、真逆の考え方を持つ工法とも言えるでしょう。
この地盤改良工事のメリットとデメリットを挙げると。
デメリットは。
決して価格は安く無い。
形式的には、部材を工務店に販売する形式です。
部材とは、主に軽量地盤材になります。
部材だけなら、さほど高額では無いのですが。
掘削や残土の処分が増える。
既存の土からEPSに置き換える分、通常の基礎に比べて掘削や残土の処分量が多くなります。
この様にマルッと土を掘削しまして。
まるで地中梁を作るかの如く、基礎下をブロックに分けて行きます。
お分かりになるでしょうか?
地中梁の様に、基礎をブロック分けしてございます。
その上に専用の硬い土木シートを敷き、土を安定させます。
水が溜まっている部分には、捨てコンを打ちまして。
ブロック分けされた耐圧は、土木シートを貼った上に砕石を敷きこみます。
まるで地中梁に見える白い部分は、専用枠を組み、EPSを敷きこみます。
こうしてブロックごとに分けられた部分には、専用の枠を入れる事で。
もしも液状化した際、水を分散させる様にスリットが入っているそうです。
ここまで来ました。
あともう少し、作業は残ります。
今度はブロック分けして砂を慣らした耐圧部分に、EPSを敷き来んでいきます。
これで、地盤改良工事の完了。
そしてご覧の様な形となり、耐圧盤のコンクリートを流し込んでいきます。
いろいろと考えられて、設計通りに基礎下を作って行きますので。
材料費、人件費、残土処分費。
これらの集合体が、改良工事代金となります。
なので、改良工事費用は安く無い。
と言えてしまいます。
今度は逆にメリット。
◎地中埋設物にならない。
通常の改良杭は、もしも更地で誰かに売るとしましょう。
今の宅建業法では、杭は地中埋設物に該当します。
本気で業法通りに撤去したならば、地盤改良工事費用の2倍以上の費用がかかります。
だから、私は土地を売るなら家付きで!
と言う説明をしてるんですね。
そう、更地で売る事を考えると、EPSなら地盤の表層のみなので。
簡単に撤去も可能と言えます。
◎交通振動に強い。
これは交通振動だけではなく、地震などでも同意の事が言えるでしょう。
支持杭で支えている訳では無いのですから、振動を吸収する役割も持っています。
◎地盤改良なのに、断熱性が向上する。
これは施工途中を見れば、建築業者なら誰もが分かる事なのですが。
こんだけ分厚い発泡スチロールを、基礎下に埋設している訳です。
これは。。
土間、冷たく無いんじゃ無い?
と思います。
ビルトインガレージなどには、向いてる地盤改良だと個人的には思っています。
◎埋蔵文化財に強い
埋蔵文化財保護法により定められた立地では、概ね60センチを超える掘削や杭工事がある場合。
その深さまで、発掘調査を行う事になってしまいます。
県に発掘調査を依頼すれば、費用はさほどでもありませんが。
長期間、新築工事を始める事は出来ません。
ですが、この工法なら。
木造住宅程度の重さであれば、60センチ以内で設計が可能。
場合によっては、さらに深さを少なくする事も出来ます。
という感じなのですが。
今は様々な建材や、工法があります。
その時、その場合と言った。
ケースバイケースで建材を選んだり、工法をお勧めしたり。
私も桜山モデルハウスは幹線道路沿い、そしてビルトインガレージなので。
選択したい、地盤改良工法だと思います。
私の知る限りですが、置き換え工法はSP工法とコロンブス工法を存じておりますが。
コロンブス工法であれば。
ジャパンホームシールドの保証が付きます。
これからおうちを建てる方、ぜひご参考までに☆