2021年もありがとうございました|年末のご挨拶
2021年も残りわずかとなりました。
今年は新型コロナウイルス感染症による影響で、中尾建築工房の様に木造住宅を建てている会社にとって、大きな衝撃を受ける一年となりました。
すでに新型なのか、旧型なのかは分かりませんけど、かなり長期間にわたって疫病が継続されるのはかなりストレスだと思います。
これが世界的に流行してしまっているので、様々な業界で物流が止まってしまうと言う騒動が起きています。
一番大きかった問題は、まだ収束をした訳では無いのですが。
2021年はウッドショック と言う状態が4月ごろから世界全体で起き始めました。
どの様な事が起きたのかと言うと。
Contents
1.世界的なウッドショック
ウッドショック って何??
そうですよね。
なかなかウッドショックって言われても、よく分からなかったりしますよね。
そんな方も居らっしゃるかと思いますので、詳しくご覧になりたい方はリンクをご覧になってみてください。
簡単にウッドショック を解説しますと、この様な状態になっていると言う事です。
お金をたくさん払っても、木材が買えるかどうか分からない
買えたとしても木材の価格は大暴騰
ちょっと今まではあり得ない話なのですが、有り得てしまった一年でもありました。
このウッドショックが起きた事により、私は設計中の方にはこの様なアナウンスを差し上げておりました。
今すぐに建てる必要が無いなら、しばらく様子見をする事にしましょう。
家賃などがこの先も発生したり、建築を急ぐ必要のある方は建てて行きましょう。
そんな事がありましたので、意外にもドタバタと働かせていただいた一年となりました。
2.メディアからの取材がありました
ウッドショックの影響でメディアから取材を受けました。
画像はNHKワールドニュース放送時のモノになります。
ウッドショックが起きてから、新築現場を動かすか。
それとも止めてしまうかと言う事になった訳なのですが。
私も建築の仕事を、かれこれ30年ほど携わっております。
その中でもここまで価格が上がってしまったり。
もしくはお金を出しても木材が買えない。
そんな事に陥ったのは初めての経験でした。
この異常事態にテレビや新聞、ネットニュースから取材を受ける事になりました。
NHKでは、おはよう日本と言う朝のニュース番組から取材を受ける事に。
ネットで『ウッドショック 』と検索されたNHK職員の方から、問い合わせがあったのです。
私も放送日にはテレビの前で拝見したのですが、番組の中で二回も放送されていました。
そして反響が大きかったせいもあった様で、すぐさまNHKワールドニュースも転載される事になりまして。
三崎高校中退で英語の読めない私が、なぜかワールドニュースの英語字幕で語っていると言う。。
そして次には日経アーキテクチュアと言う新聞記事があります。
こちらはクライアント様のつながりから、ぜひ取材をさせて欲しいと言った流れから。
新聞と言うか雑誌にも、ウッドショックの記事が掲載されました。
見出し記事の中でもっとも先頭に掲載されたのが、中尾建築工房のウッドショック記事となりました。
さらにテレビのニュース番組からも、取材希望のご連絡を頂いていたのですが。。
たしかテレビ朝日の、なんとかチャンネルって言う番組だったのですが『建たないはずの建物が、なぜか建ちましたよー』と説明を差し上げたら。。
どうもメディアと言うのは建たない不幸を、なんとかニュースにしたいらしくてですね。。
こちらは建ってしまいましたので、敢えてニュースに出る事はありませんでした(笑)
3.ウッドショックのその後はどうなった?
実際のところウッドショックはロシアの輸出禁止だったり。
中国のお値段いくらでも爆買いだったり。
アメリカの国策による働かない人が増えつつ、DIY人気に火が付くと言うハイパーインフレや。
ヨーロッパのロックダウンや、船舶に積むコンテナが無いなどの影響だったのですが。
結局はどうなったのか?
正直に言わせて頂くと、今現在はウッドショック中と言わざる得ません。
おそらく価格については春先にならないと、落とし所の価格が出てこないと思います。
では木材が揃うのか、揃わないかの話になりますが。
中尾建築工房の場合では、価格は上がってしまうのですが木材は全て揃います。
これには国民性と言いますか、人付き合いの原点たる話になるのですが。
私は常々、協力業者さんを変える事はして来せんでした。
仮に失敗したとしても、それはまたどこかで取り返せば良い。
そんな考えでしたので、一つの業者さんとしっかり繋がっている形でここまで来ています。
それが功を奏したと言いますか、必ず担当者が材料を揃えるために頑張ってくれています。
またニュースにも取材を受けた、米松製材大手の会社が広島にあるのですが。
そこの社長が番組内にて『既存の顧客には迷惑は掛けない』と言うコメントをしていました。
私も長年、そこの会社の梁材を購入して来ました。
私が直接仕入れる訳では無いのですが、プレカット会社がそこから仕入れて中尾建築工房に販売をする流れになります。
ですが必ず、工務店名を聞かれるのだそうです。
プレカット会社の担当が中尾建築工房の名前を告げると。
『中尾さんですね、ずっとうちの材料を使ってくれていますよね。前と変わらず4寸材で製材可能ですよ。』
4寸材で製材可能と言うのは、実はウッドショック渦ではあり得ない事でして。
通常の規格は105mm角(3寸5分角)と言う寸法です。
ただでさえ木材が無い状態なので、規格外の4寸は製材を受け入れてもらえない。もしくは受け入れませんと業界では叫ばれていました。
ですがずっと使い続けて来た中尾建築工房の場合、それがあっさりと造ってもらえると言う。。
やはり日頃の付き合いと言いますか、人や会社を大事に付き合い続けるのは大切な事なんだな。。
と改めて思ったのであります。
ちなみにウッドショックで構造の木材が揃わない会社には、それなりの理由があります。
いつもプレカット会社を複数見積もり依頼をし。
一番安い会社に発注をし。
値引き要請や買いたたきまくって来た会社が、木材を集められないと言う状態に陥っています。
中尾建築工房ではウッドショックによる価格の上昇が通常時の1.5倍程度。
ですが建て売り会社やヨーロッパの集成材を使って建てる場合。
すでに2.8〜3倍まで跳ね上がっていると言う話も聞きます。
また複数の東証一上場している会社では、年内の木材は集め切ったと言う報道もあったのですが。
実はまったく集まっておらず、建てるに建てれず、仕事が無くなった職人さんも多い様でした。
私には県外の大工さんも知り合いが居るのですが、たったの2週間のタイムラグで30棟立つ予定が、1割の3棟しか建たないと言う状態になったそうです。
今は高い買い物をしてでも建てる必要があるため、仕事が忙しくなったそうですが、良くも悪くもドタバタになってしまったとの事でした。
そんな世間の中でこうして活動させて頂けるのは、本当にありがたい事ですよね。
4.受注受注停止となる材もあります
ただしどうしても、受注停止をせざる得ない材料も出てしまいます。
過去には岩手県産の唐松材で太くて大きな梁を使って、ウッドデッキなどを作っていました。
その唐松材は現在岩手県外に出す事が出来ず、受注停止となっております。
現在は林家さんたちがフル稼働で、岩手県の樹木を伐採しています。
製材工場もフルフル稼働で、ほぼ休みなしに稼働しています。
ウッドショックで輸入材が入らないため、あちらこちらから岩手県の材料が出荷されている為です。
多大な注文がある事。
岩手県内の工務店さんに極力材料を廻したい事。
そんな理由から中尾建築工房では、二種類の材が受注停止とさせて頂きます。
唐松材はもともと岩手県では構造材に使われているモノを、中尾建築工房ではデッキ材として使っていた時期があります。
建てる環境にもよりますが10年程度が寿命とではあるものの、デッキの価格を安価にする事が出来ました。
この材が現在では発注出来ない状態の為、中尾建築工房でも新築のデッキ、デッキのメンテナンス工事、デッキの建て替え工事は受注停止とさせて頂きます。
もう一つの受注停止材です。
こちらも岩手県内の製材工場で、作ってもらっているフローリングです。
無垢のフローリングでは安価で購入出来る素材でして、OBオーナーの皆様にも大変人気のあるフローリングでした。
安価ではあるものの製材する際には、とても手間隙が掛かってしまう品物でもあります。
例えば荒削りの状態から仕上げの削り作業を行うと、節の部分が抜けてしまい穴が空いてしまうのです。
その穴はのちほどウッドパテで埋めるのですが、それを人力作業で行っておりました。
今現在工場フル稼働で生産してはいるものの、その手間隙を掛けている時間と人材が居ないと言う状態です。
どちらもウッドショックで輸入材の高騰、もしくは輸入材が買えない状態となったため、私たちがもともと使っていた県産材に注文が殺到している事から、これらの材は受注停止となってます。
デッキが危険な状態にある場合、同等の代替品がありませんので、南洋材(ハードウッド )やレッドシダー などによる作り替えのみ受注可能です。
フローリングに関しても同等の代替品はありませんので、杉の節無しフローリングへのご選択をお願いしております。
5.個人的には昨年より休めました
昨年は正月休みから数えて、休めたのは10月末くらいから2〜3日ほどでした。
つまり普段の月は、全くもって休みが無い状態。
今年はそこまで休みが取れなくも無く、8月からは普通に週一回ペースで休める様にはなりました。
私が休みを取って、なにをするかと言えばですね。。
もちろん相模湾のお祭りとも言える。夏のキハダマグロ釣りに参戦して参りました(笑)
ただし難しいシーズンでもありまして、慣れている方でも苦戦するシーズンでもありました。
私も9月半ばに、なんとか1本目のマグロを釣ったのですが。。
これがスポーツ報知に取材を受けまして、新聞とネットニュースに掲載される事となりまして。
そこからは連戦連勝モードに突入しまして、今シーズンは13本のマグロを釣る事が出来ました。
12月に入ってもマグロがまだ湾内に居ましたので、私の通っている船宿さんは船を出してくれました。
なので季節は冬になっているにも関わらず、ビルケンサンダルに裸足のまんまで乗船を続けておりました。
その中でもタイミングよく、居酒屋経営6周年を迎えたオーナーさん居ました。
FBで繋がっているので、周年イベントをやるんだな〜って知っていたのですが。。
中尾建築工房の事務員さんとも話をしていて、なんとかプレゼント出来ると良いよね〜からの。
巨大マグロをプレゼントさせて頂きました。
もともと私は居酒屋のお客さんだったのですが、家づくりで迷走したご夫婦がたどり着いたのが。
中尾さんが居たじゃん!!
そんなんで良いのかどうか分かりませんが、しっかりと建てさせて頂きました(笑)
この居酒屋のオーナーさん、私がうなるくらいですから。。
かなりの実力者です。
私は建築に関してはオタクです。
彼は食に関してかなりのオタクです。
いずれも素材に対しては、外さない方ですのでお時間とタイミング合いましたら是非お立ち寄り頂ければと思います。
この様に仕事でもプライベートでも、取材を受ける事案が多かったのですが。
なんとか無事に一年を過ごせましたので、私はお礼参りに出向く事にしました。
6.年内にお礼参りも伺いました
以前にもどこかで買いた記憶があるのですが、私の母方のおじいさんは木工所の社長さんでした。
その家に遷座していらっしゃったお稲荷様が、中尾建築工房の事務所に改めて遷座して頂いているのです。
ですからお礼参りと言えば、お稲荷様のホームである佐賀の祐徳稲荷神社に参拝して参りました。
平日に行きましたので、まだ人混みはさほどでもありませんでしたが。
おそらく年末年始にはとても人出があるのでしょう、すでに屋台などの出店の準備がなされておりました。
そんな中、私は本殿にご挨拶とお賽銭を入れさせて頂きまして、さらに奥の院の命婦社さんまでご挨拶を行わせて頂きました。
もしも祐徳稲荷神社に行かれて、奥の院まで登られる方はですね。
命婦社さんのみご挨拶するのではなく、その裏にあるお社にもしっかりと参拝された方が良いかと思います。
そんな話を地元の講の長の方から教えてもらいました。
昨年奥の院まで登った際、私はトレッキングシューズで登ったのですが。。
あまりの靴ずれに参りましたので、今年はスポーツシューズを用意してお参りをする事に。
奥の院までは無数の社が険しい道に存在しており、地域の方が奉納されたお社だと聞いた事があります。
それらの社をご覧になりながら、ゆっくりと登って行く方が良いかもしれませんね。
私はもうゼーハーでなんとか上がれた感じでした。。
7.まとめと正月休みのスケジュール
そんな形で過ごさせて頂きました中尾建築工房の2021年は、本日29日を以って活動終了させて頂きます。
2022年は1月8日の土曜日から営業を開始させて頂きます。
現在設計中や着工中のクライアントの皆様。
メンテナンス工事やリフォーム工事をご依頼、またはご紹介頂きましたOBオーナーの皆様。
お友達のご紹介を頂きましたOBオーナーの皆様、本当にありがとうござました。
休み明けはしっかりと対応出来る様、ゆっくりと休暇させて頂きたいと思います。
本年もお付き合い頂きましてありがとうございました。
皆様も良いお年をお迎えくださいませ。