国基準と異なる防火サッシ、業界団体容認 1万棟超使用
つい先日、新聞にこんな記事がありました。
国基準と異なる防火サッシ、業界団体容認 1万棟超使用
このニュースを詳しく読んでみると。。
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国が認めた耐火性能の仕様と異なるアルミサッシを使った7種類の防火窓や防火戸が全国の住宅やマンション、ビルの計1万棟以上で使われていることが4日、国土交通省の調べでわかった。国の認定を受けた業界団体が、形や材質、寸法が異なるサッシの製造と販売を容認していた。
国交省によると、問題の7種類は、ガラス板を重ねてブラインド式に開閉できるルーバー窓や、はめ殺し窓、上げ下げできる引き戸など。ルーバー窓は、ガラス板を素材にして認定を受けながら、実際にはアルミ板を使っていた。7種類の耐火性が著しく劣ることはなく、現時点で交換は必要ないとしている。
建築基準法は、火災時に延焼を防ぐため、市街地の住宅や多くの人が利用する病院などの建物の窓や戸は、炎に20分以上耐えられる性能が必要と定め、防火窓や防火戸は国交省の試験に合格した仕様での製造を義務付けている。
7種類の商品は社団法人・カーテンウォール・防火開口部協会(東京)が代表して国から認定を受けて約15社で製造。三協立山アルミ、新日軽、トステム、YKKAPなど大手も含まれている。アルミサッシの防火窓・戸の9割は、同協会が認定を受けた仕様に基づいて、協会が発行する解説書に従って製造される。解説書の範囲内であれば、個々の製品は国の試験を受けずに販売される仕組み。
しかし、協会は解説書の中で、材質やサイズを認定を受けた内容から拡大解釈して記述していた。大阪市から昨年末、ルーバー窓の仕様が国が認定したものと異なるとの指摘が協会に寄せられて発覚。同協会の末永佑己事務局長は「多少の変更は耐火性に影響を与えないと考えていた」と説明している。
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この記事に載っている上げ下げ窓やルーバー窓等はマンション、ビル用サッシに扱われている商品の様です。
ちょっと微妙ですが、一般住宅用の記載がありません。
でも、この業界はひどく怠慢な部分が多々あると思います。
以前にも樹脂サッシ偽装問題がありましたし、ケイ酸カルシウム板の不適合事件もありました。
その時も該当する商品は中尾建築工房では使っていなかったので、オーナー様には安心して頂いたと思います。
そして今回は全てのサッシメーカー商品の中で、どの商品が基準に達していないかどうか?
この答えがはっきりとしていないようです。
なんででしょうねぇ・・・
普通は企画した段階で実験→許認可取得→販売するのだから。。
後からこういう事が起きる事自体、おかしい事なのではないろうか・・・
なのでここ二日間、基準に達していない可能性のあるサッシの件で、色々とサッシメーカーの所長と密み連絡を取り合って調べました。
その結果住宅用サッシでは、現段階ではっきりと言える商品は三つあるそうです。
これ、全サッシメーカー共通のタイプだそうです。
まず一つはお勝手口に取り付ける片引きタイプの通風ドア。
以前に片引きのお勝手口を取り付けたお宅がありましたが、その商品とは違い扉に網戸が内蔵されている引き戸タイプの商品との事です。
二つ目は高さ2M越えの大型FIX窓。
こちらは高さがとても大きい2M超えのタイプで、横幅も掃き出しサッシの様に大きいサイズが対象だそうです。
ワイドのみが大きいFIX窓は採用していますが、高さが2Mを超えるタイプのモノは採用しておりません。
そして三つ目。
こちらはデザイン性の高いと言われているガラスブロック窓。
このガラスブロックタイプのサッシは出始めの頃から、人気を高めている様ですが対象になっているサッシの様です。
以上の三点が今回の基準に達しているか否かの防火サッシです。
現段階ではあやしいと思われているサッシがこの三つと言う事であって、必ずしもこの三つが基準を満たしていないかは、まだ分かりません。
ただ中尾建築工房で常時使用しているサッシについては、基準をクリアしている商品だけという事をサッシメーカーの所長から確認が取れています。
また、新たな情報が入りましたら更新をさせて頂きたいと思います。
全てのメーカーさん、サッシだけではありませんが、きちんとした試験体をごまかさないで販売して頂きたいものです。