鎌倉市津西に建てる新築の注文住宅|素材選び!
来月に地鎮祭を迎える鎌倉市は津西に建てるお宅の仕様書を造っています。
設計の西井が図面をやっているので、私は仕上げなどを色々な面から造っています。
設計が全てをやる場合もあるのですが、西井は私がしゃしゃり出ても、あんまり怒らないタイプの人なので、敢えて私が仕上げ面の書類を造るんです。
当然、打ち合わせもしていて、ヒアリングをしていた所、どうも最初から言われていた感じの家ではない。。
外壁のカラーがこれで〜
んで、屋根材はこれか・・
ちょっと違うな・・とぶつぶつ思いつつ、私なりの解釈で提案。
屋根材をガルバリウムから、柔らかい感じの仕上がりとなるアスファルトシングルに変更。それに伴い屋根の傾き(勾配と言います)も、もう少し斜めになる様に設計変更。
そして玄関の庇も普通って感じではなく、Woodって感じの仕上げに変更。
更にはバルコニーの手摺部分も、外壁が建ち上がる感じの仕上げから、一部にロートアイアンを使う形に設計変更。
さらには。。
これ、中尾建築工房の作業場にストックしているクリの一枚板なんです。
以前にもブログ記事で何度か触れていると思うのですが、中尾建築工房は無垢の一枚板を購入する際に、新木場の市場に出向きます。
さらには、せっかく市場に行きますので、一枚単位での購入はしないんです。
なんでかって言うと、一枚板を一枚購入するだけで行くと、当然のお話ですが、市場の方の言い値で購入せざるえないのです。
なのでいやらしいお話になってしまうのですが、帯付きの100万円を持参して、テーブルに付き交渉をします。
当然、その場で現金支払いを行ないますので、150万円分の材料を持ち帰りたい訳ですから、その交渉を行ないます。
しかも私が元々大工の棟梁でしたから、無垢材の使い方にはたけています。
つまりは私が木の使い勝手を知っているので、市場の方も『中尾さんなら、これを上手くつかってくれるだろう・・』と言う事で、激安で板を供給してくれると言う訳なんですね。
例えばこのクリの無垢板、割れ目ががっつりと入っている板なのですが、そのまんまで使おうとすると、当然価格は高いモノです。
でも、割れたラインをよけて使えば、うん万円する板材がなぜか数千円になってしまうんですね。
この板の価格は2mくらいの長さで7千円ちょっと。
それを半分にして使う訳ですから、3千5百円になる訳です。
この程度の幅であれば、作業場にある機械でキレイに削れますから、加工代金はプライスレスとなります。
ある意味で、見積もり価格が現状と比べて上がる事なく、クリの無垢一枚板をキッチンのカウンターとして使える訳なんですね!
では、この板をどの様に加工するかって言うと。。
まずは板を仕上げる板サイズよりも大きめに割っていきます。
板を割ったら、今度は板の表裏をキレイに削って行きます。
板が割と反ってない板ですので、工程はこれで問題ないのですが、板が反っている場合は、反りを取ってから仕上げの機械にかけます。
そして最後にもう一度、平な部分を仕上げ削りする事で。。
こうしてキッチンの対面カウンターに使うクリの本物一枚板が加工されました!
厚みもあるし、これを現場の大工さんに取り付けてもらえれば、もうばっちりです!
やっぱり自然素材の家を賢く建てる為には、こうした作業場が無い事には、コストダウンも出来ません。
展示場よりは、こうした設備が必要と言う事なんですよね〜
と言う事でオーナーのTさん、私のフィーリングでこの様な板を使う事にしましたよ〜(笑)
図面を見つつ、仕上げ部分も検討して書類を造り、自分の手で板材なども加工出来てしまう。
これって最高の天職だって思います。
大工の修行、頑張っていて良かった☆