葉山町堀内|建替えの敷地確認
と言う事で、今日は朝一番から、私の通勤ルートにあります葉山町の建替え希望の敷地調査に行って参りました。
私は自宅の賃貸マンションが逗子になります。
そして中尾建築工房は横須賀の山奥にあります。
と言うと、葉山町は当然ながら、私の通勤ルートになるのですが、葉山町には海側と山側の二つのルートがあるんですよね。
私は基本、海が好きなタイプの人間なものですから、たいていの場合は真名瀬や芝崎を通る海岸線ルートを通勤しています。
でも、あきらかに海がシケていたりすると、海側を通っても景色は楽しめないですし、車も汚れる訳です。
なのでそういった時は海側を通っても仕方ないので、葉山小学校などのある山側のルートを通って事務所にたどり着くんですよね。
そして今回のクライアントの方から依頼されている案件の敷地は山側ルートの場所にありました。
葉山には一色、堀内、上山口、下山口、長柄、木古庭など、細かく分かれている町です。
その中でも、今回の案件は堀内になります。
堀内と言うと、葉山の中では、かなり便利な場所になります。
中尾建築工房で葉山に家を建てたオーナー様も、堀内は一番ご依頼されている数も多いんですよね。
その便利は葉山町堀内の案件は、古い家が建っていて、高低差のある土留めも老朽化しており、クライアントの方は土留めの取り壊しなども希望されていました。
今日は通勤途中と言う事もあって、クライアントの方と一緒に見て回ったのではなく、私一人で現地に向かいました。
なので中には入れないので、外から敷地を確認します。
気になる土留めを見てみると、古い家の重量による過重と、雨が降る事により土の固まった圧力により、土留め自体が膨らんでしまっている事が分かります。
確かに『やり変えたい!』と、気にされるお気持ちは良く分かります。
こういった土留めの場合、せっかくだからと新しいコンクリートの擁壁に造り替える場合もあるし、型枠ブロックで擁壁と同等の強度を持つブロックにする事もあります。
この他、予算的にそこまでの予算が無い場合は、土留め自体は一切触らず、建物の基礎をより深く造る事により、土留めに負担を掛けない造りにする場合もあったりします。
後は地盤改良工事なども行う事によって、擁壁に土圧を掛けない方法もありますよね。
これはクライアントの方によって、一人一人考え方が違いますから一概にはどちらが正解かは分かりません。
でも、割と皆さん、そのまんまの状態で、余計な工事をしない方の方が多い様な気がするかな。。。
こういった古家付き土地を購入されて、これから建替えをする場合、敷地調査をする上では、インフラ面もきちんと確認する様にしています。
さて、この敷地はどういった事になっているでしょうか?
汚水に関しては、浄化槽ではなくて、本管が開通した時に本管への切り回しを行っている様です。
画像を見て頂くと分かる通りに、私道部分になるインターロッキングも補修を行っています。
せめてもうちょっと似た色に併せてくれれば良いのだけれども、おそらくインターロッキングの商品のモデルチェンジで、同じ色味が無かったのだろうか•••って感じですかね。
でも、下水道に関しては本管が接続されているので、浄化槽の必要が無い部分は良いですよね。
浄化槽だと点検も必要だし、定期的な汲取も必要になります。
浄化槽だけに、浄化して放流しているはずなのに、なぜか異臭を放つ浄化槽もあります。
ある意味で言えば、浄化槽と比較すると、本管の方が衛生面でもいいですよね。
でも、少しずつではありますが、葉山町も浄化槽の町から下水道の本管に切り替わって来ています。
それもそのはず、葉山町と言えば、元々はじーちゃん、ばーちゃんの多い町でした。
後は法人の所有する別荘とか。。
御用邸とか?
つまり、私が若かりし頃からすると、葉山は年齢層が高めな町って感じの印象を持っています。
若い人たちが居ない。。
別荘や寮を所有する法人も、葉山町に本社がある訳ではないので、税金自体は葉山町には、ほぼほぼ入らない。。
そうすると、町として財政面に不安がある。
でも、御用邸があるから。。。的な事もあったりするので、インフラの整備も他の市町村に比べてさほど前向き思考ではなかったのです。
整備をどんどん行う予算も無い訳ですから、下水なども無い事で、浄化槽に頼る場所がとても多かったんですよね。
今では葉山町も、町民となる若い方たちが増えた事もあり、割と本管の整備を進めています。
新築時には、浄化槽を入れて家を建てたお宅も、最近では本管の工事が整備された事により、切り替えを行うお宅も多い様です。
でも子育て世代の方たちにとっては、手痛い出費になりますよね。
『だったら、なんでもっと早くやってくれなかったんだ!』
くらいの一言は言いたくなるかと思います。
これはもう致し方のない事ですんで、お金を貯めて、いずれは切り回しを行った方が良いかと思います。
そしてこの他にも、水道も見る必要があります。
水道メーターは元々家が建っていましたから、当然備わっております。
でも、その配管自体が古過ぎる場合、いずれは破裂する恐れもあったりします。
そんな時には、新築時に水道管を引き込み直しする必要もあるんです。
あまりにも古い配管だと、健康を害する事にも繋がりますから、あまり良くはないですよね。
こういった部分は水道局に行ったり、とても丁寧な不動産業者の方立ち会いで物件を購入されていれば、重要事項説明書と共に水道や下水道の台帳もセットになっています。
それを見れば、きちんと確認出来るので、今回はパス。
後はそうですね〜
私の見た所によると、敷地の裏側にある、これが気になるかな。。
古い間仕切りで、こういったのを見かける事も多いですよね。
これがまた厄介でして、老朽化していますから、安全性が確認出来る訳ではありません。
安全性が確認出来ないと言う事は、倒壊する危険性があると言う発想に繋がります。
そうなると『これを壊すか、もしくは新築する建物の基礎コンクリートを必要以上に高さを上げて、仮に間仕切りが倒壊した場合でも、家の安全性が損なわれる事に無い様に!』と言う指導が入ります。
そりゃ、そうだよねって話なんですけど、こういった既存宅地の案件の場合、完成された完成宅地と違って、色んな所にリスクがあったりします。
まぁでも、今回のクライアントさんは、理解された上で購入をされたみたいですし、とっぽい不動産業者さんの仲介ではなかった様なので、まずは安心出来るかな。。
こうして色んな家があるのだけれども、やっぱり家を建てる、家を購入する。
人生の中ではとても大きな買い物になりますので、充分に納得された上で契約書のサインはしたいモノですね。
今回の敷地は、思ったよりは安心出来る土地でした。
ひとまずは安心かな。。