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ブラックウォルナットの無垢厚貼りフローリングのお手入れ|無垢の床を拭く前に読んでください

 
  2019/03/12
ブラックウォルナットの無垢厚貼りフローリングのお手入れ|無垢の床を拭く前に読んでください
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無垢の床材って、メンテナンスや掃除の方法はどうすれば良いのでしょうか?

 

こんな事を聞かれる事があります。

 

無垢では無い一般的なノンワックスのフローリングなら、クイックルワイパーでOK。

 

では、無垢の床は?

 

無垢の床でも、大きく分けてですね。

 

針葉樹(スギ、ヒノキ、マツなど)

 

広葉樹(ウォルナット、アカシア、チークなど)

 

この様に、ざっとですが2種類に分かれます。

 

針葉樹は比較的柔らかく、傷などもつきやすい無垢材。

 

mukuyuka-teire.jpg

 

これは葉山町に建てた家。

 

床は杉の無塗装仕上げですね。

 

この杉材の床は、肌触りがめちゃめちゃ良いのです。

 

裸足で歩くと、木肌の感触がたまらなく柔らかと言いましょうか。

 

温かみと言う言葉を使うと、無垢の杉床は温かい。

そう捉える方も居るみたいですから、あえて温かみとは書きません。

床が冷たきゃ、杉でもなんでも冷たいですからね!

 

これが良さでもあり、逆に。

 

傷を傷と捉える方には不向きですが、傷をあじわいと捉える方には。

 

リーズナブルな価格で選択出来る、肌触りの柔らかい無垢材です。

 

そして広葉樹。

 

広葉樹は針葉樹に比べて、堅い事が大きな特徴です。

 

mukuyuka-teire2.jpg

 

 

こちらは三浦市に建つ家。

 

この床は、オールチークの100%無垢材で施工させて頂きました。

 

チークは高級車のハンドルや、クルーザーの細部に使われたりする木です。

 

広葉樹の中でもチークは傷もつきにくいですし、耐久性もある。

 

耐久性があるからこそ、広葉樹のチーク材は。

 

高級クルーザーの外装床でも、水に浸かってしまうデッキ材に使われたりもしています。

 

mukuyuka-teire3.jpg

 

海水にジャブジャブ浸かるも、ひた走る(笑)

 

トランサムステップや、アウトデッキもチーク材。

 

海水にこれだけ浸かっても大丈夫。

 

これは海に通っている人であれば分かると思うのですが。

 

かなりの耐久性があると思って良いと思います。

 

見た目にも、高級感が現れる木材ですよね。

 

船などの場合は、日焼けや塩害により。

 

色がグレー色になっていきます。

 

気にしない方はそれで良いのだけど。

 

気にされる方の場合は、灰汁(あく)洗いで元の色を取り戻す事も出来ます。

 

船の場合は、そんな感じなのだけど。

 

私たちの業界では、無垢の木材に水分を加えるのを良しとしませんので。

 

ほうき、または掃除機でゴミを取り除いた後は。

 

乾拭きか、固く絞った雑巾。

 

それで拭きあげてください。

 

こんな方法を説明されると思うのです。

 

で。

 

実際に現場で大工だった私なので、それなりの持論がございます。

 

ありとあらゆる、素材に触って来ましたし。

 

独立をしてからは、現場の仕事で材料を使わなくても。

 

自分でお試しで購入して、実験を繰り返すオタクな大工でした。

 

無垢の材料ストック、あるだけで超ご機嫌(笑)

 

どんだけ木材好きなんだ・・・って思います。。

 

それだけに私が思うのは。

 

日本と、欧米の文化の違い。

 

ここに私は、着目をしておりまして。

 

日本と言えば、無垢の床の代表格としてお寺さんがございます。

 

お寺さんでは、お坊さんが硬く絞った雑巾で床を拭いたりしてますね。

 

日本のお寺さんは、床材などがほぼ針葉樹。

 

広葉樹は、あまり見受けられません。

 

では欧米はどうでしょうか?

 

欧米の一部では、土足の文化です。

 

日本の様に、靴を玄関で脱ぐ形ではございません。

 

それだけに、タイルやカーペットの床も多いのですが。

 

無垢のフローリングの部分は、無垢材にコーティングを施したモノを使っています。

 

古家などで、コーティングが剥がれてしまっていると。

 

それは再コーティングするか。

 

まぁ、気にしない方は、そのまま拭いたりしてるでしょう。

 

「それが無垢の良さだっ!」

 

そう言わんばかりにです。

 

外人さんはそーゆー方、多いですよね(笑)

 

話は戻して、この様に素材にこだわり。

 

お気に入りの無垢の床材を採用したとしましょう。

 

現実的に40坪の家を建てて、玄関や土間収納はタイルにしたとしても。

 

実際には35〜36坪ほどの、無垢の床が張られる事になりますよね?

 

その床全てを一休さんのごとく、膝をつけて拭くとするならば。

 

これがまた相当たる、労力だと思う訳ですよ。。

 

出来れば、もっと簡単に手入れが出来たらなぁ・・

 

とも思う訳なんです。

 

で。

 

これ、私が思うに自己責任ではあるのですが。。

 

私はご覧の様に、モップを使って掃除しちゃったりしています。

 

 

もちろん水気はかなり絞っておりますが、雑巾ではなく。

 

この様に枝(え)のお世話になった方が、楽に掃除する事が可能なんですね。

 

まぁ、でも。

 

動画にあるのは、私の仕事場でして。

 

無塗装のブラックウォルナットの、厚貼り単板フローリングです。

 

掃除をしてみると、水が真っ黒になり過ぎて。。

 

ここまで汚れていましたか。。

 

と、びっくりするほど。

 

掃除機で吸い込んだだけでは、まだまだ汚れておりました。

 

しっかりと水気を絞れば、このやり方でも良いのかと思います。

 

ではここで。

 

かなり水気を切る理由を解説したいと思います。

 

これは木材に水分が加わる事で、動きが出るからなんですね。

 

そもそも、木材はなぜに動いたり反ったりするのでしょうか?

 

これは木が成長する過程にリンクしています。

 

木には表も裏もありまして。

 

木表(きおもて)
木裏(きうら)

 

なんて言ったりします。

 

そもそも、山に生えてた状態では。

 

木は倒れない様、大地にしっかりと根を張り。

 

成長に必要な養分だったり、水を吸い上げます。

 

さらには葉っぱから二酸化炭素を吸収して、炭素を幹や枝に蓄えていきます。

 

葉は、しっかりと太陽の光もがっつり吸収して。

 

不要になった枯れ葉は、地に落ち新たな栄養源として。

 

再度、根から吸収されるんですね。

 

良く出来てるんですよ、木の成長って。

 

自らは動けないけど、そんな成長の仕方もあるって事です。

 

で。

 

木は倒れてはいけませんから、木の中心部分はよりしっかり。

 

繊維の密度も濃くなります。

 

そして外側になるに従って、逆に水を循環させる導管が多くなりますので。

 

木の表面に行くほど、水分が多くなるんですね。

 

実際に手で触りますと、木の中心部分は硬い。

 

木の表面部分は柔らかい。

 

こんな印象と言えば、伝わりますでしょうか。

 

つまり木は水や栄養、太陽の光を成長の糧としてる訳ですが。

 

外に外にと、成長する習性があるんです。

 

ここで丸太を見てみると。

 

mukuyuka-teire4.jpg

 

木の内側の年輪は細かくて、繊維が細かそうな事が分かります。

 

外側の白太(しらた)部分は逆にスカスカって感じですよね。

 

吸い上げた水を送る導管もありますから、これは当たり前のお話です。

 

画像に長方形の板に見立てた印を入れましたが。

 

木の外側が木表。

 

木の内側になる方が木裏。

 

成長の過程で、木は外に動く習性があるから。

 

一般的には、木表側に動こうとするんですね。

 

そして、木から製材された木材になりますと。

 

ある一定の乾燥をさせるのですが。

 

木材の4面が一定の水分を受けるだけなら、さほど反ったりする事はありません。

 

が。

 

木材の一面だけ、濡たりすると。。

 

mukuyuka-teire5.jpg

 

画像の矢印方向に、動こうとする訳なんです。

 

ご覧の様に、反りが出ておりますですね。

 

これは元々、どの程度の反りだったかって言うと。

 

mukuyuka-teire6.jpg

 

こんな感じ。

 

これは4面を濡らして、タオルで拭き取った形です。

 

材の端がほんの少しだけ、へっこんでる程度。

 

濡らす前と、動きは全くありません。

 

mukuyuka-teire5.jpg

 

でも片方だけ濡らしてしまうと。

 

ご覧の様に、大きく反りが出る事になります。

 

木材の持つ水分量と、乾燥状態によって。

 

バランスが崩れると、この様に反りを出すのです。

 

ま、どこまで反りを気にするかって話にもなりますけど。

 

今回は反りの実験で使った木が、ナラの窓枠材になります。

 

特に固定された訳でもなく、自由に動ける木材です。

 

すでに貼られたフローリングは、釘などで固定してある状態。

 

表面の見える部分だけ、お手入れする事になりますよね。

 

ナラ材の実験では、4面濡らすと反りは出ず。

 

一面だけ濡らすと、バランスを崩して反りが出る。

 

つまりフローリングの施工後は、一面だけを濡らす事になるから。

 

反りが出やすいので、びしょびしょにしてはいけません!

 

と、各フローリングのメーカーさんは言いたい訳なんです。

 

これが木材の持つ、反りや動きのメカニズムです。

 

では私の部屋の床は、どの様になったかって言うと。

 

mukuyuka-teire7.jpg

 

ご覧の通り。

 

反りはございませんでした。

 

でも私は思うんですけど。

 

無垢材なのだから、反りがあっても良いかと思うんです。

 

どの無垢材も、個性は必ずありますので。

 

それを教育的指導するって事は、なかなか出来る事ではありません。

 

住宅を建築する場所だって、湿気の多い場所もあるだろうし。

 

逆に過乾燥になってる場所も、中にはあるかと思いますのでね。

 

素材はしっかりと日本の技術で、製材して加工され商品となってますから。

 

あまり細か過ぎると、それこそ無垢材の良さを楽しめないと言えるでしょう。

 

むしろ完璧を求めたいなら。

 

最初から無垢材は選ばない。

 

その方が良いと私は思います。

 

ちなみに。

 

mukuyuka-teire8.jpg

 

これは中尾建築工房のお座敷にある、分厚いブラックウォルナット(100%無垢)のテーブルです。

 

日本の大工の常識では、見せる側には木の表を見せる。

 

そう意識づけられますので。

 

ご覧のテーブルは上が木表。

 

先ほどの反りの向きと、同じ様に反っています。

 

これが問題あるかと言えば、私的には全く問題ないと思います。

 

だって、本当の無垢ですから(笑)

 

と言う事で、無垢の床をお手入れする方法の知識として。

 

共有して頂ければと思いまーす!

 

 


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