ナチュラルテイストの施主参加型家造り
中尾建築工房と言えば、自然素材の家をいかにローコストに出来るかを提案している部分もあってか。
施主となるオーナー様が、家造りに参加されるケースがあります。
もちろん、必ず参加しなくてはならないと言う事ではありません。
予算と要望のバランスと言えば、分かりやすいのかもしれません。
どうしても要望が強かったりする場合、施主参加の施工も指導していたりするんです。
今も着工している現場が数あれど、そのうちの6割のお宅は何かしら。
施主であるオーナー様が、作業に関わっています。
こだわりを残しつつ、少しでも節約をしたいと願う方がいらっしゃる事がその証とも言えるでしょう。
施主が作業をするとして、例えばどんな作業があるかと言えば。。
天井と壁の珪藻土塗りだったり。。
天然素材の塗料を使って、木部をご家族で塗ってみたりとか。。
やる気のあるご主人様がいらっしゃる場合は、ウッドデッキなども自作されている方も居ます。
すごい方では、部屋の無い所に部屋を造ってしまう方もしばしば。。
と言う事で今回、ご紹介をするのは割と簡単な作業でもある塗装をご紹介しましょう。
塗られているのは葉山一色にて着工中のオーナー様になります!
奥様がお一人で、一枚の無垢ドアを丹念に塗られて行きます。
んで、塗装にもコツってもんがあるんです。
中尾建築工房で扱っている自然塗料は、ハケを使わないでもキレイに塗れると言う高性能な自然塗料なんです。
塗料自体も良く伸びますし、なめらかに仕上げる事が可能なんですね。
ではこういった塗装のポイントをご紹介!
①木下地の状態を見る
自然塗料と言うものは、木部に浸透させるモノなんです。
んで、木部の表面があまりにもツルツルだったりすると、浸透しないで塗料をはじいてしまいます。
なのでそれを防ぐ為にも、ツルツルの木部はペーパーを当てて塗料が浸透出来る様な木肌にしてあげる事が大切です。
今回の無垢ドアに関しては、まぁまぁザラツルって感じでしたので、ペーパーでの作業は省かせて頂きました。
②汚したく無い部分を養生する
これが塗装作業に於いても、壁塗り作業に於いても非常に重要な部分です。
キレイに仕上げる為には、塗装されている部分とされていない部分のメリハリが重要!
ある意味で養生をきちんと出来なければ、塗装したと言うよりも、汚しちゃった?の間違いになる可能性があるんです。
塗装作業だからペンキを塗るって言うのではなく、キレイに塗装する為に養生を徹底的にきちんとする。
これがとても重要です。
③塗りにくい部分から先に塗る
これ、わかりやーすく説明すると、先に美味しい所を食べちゃ駄目よって事になります(笑)
先に美味しいモノを食べちゃいたくなる気持ちは良く分かるんですけどね。
でも、それでは仕上がりに悪影響を及ぼします。
なので、必ず守って頂きたいのですが、まずは最初の段階でめんどくさい所をやりましょうって事ですね。
このドアで言えば、チェッカーガラス廻りの桟がぶつかり合っている部分の事を言います。
桟と桟の接合部分は業界用語で留(とめ)と言います。留の部分は互いにカットして突きつけていますから、平面の部分と違って塗りにくいし、塗料を浸透させるのが容易ではありません。
そのため、先行してやらなければならないのが、こういった留先だったりします。
そしてきちんと留先が塗れたら、今度は飾り面(このドアで言えばガラスの入っている部分の縁部分にあたります)を塗って行きます。
飾り面とは銀杏とかサジ面等々と言い、平ではなく丸にしたり、反り返った形になっていたりします。
そういった部分も平面に比べて塗りにくいのです。
だからまずは塗りにくい部分を塗らなくてはならない訳なんです。
④ここからやっと平面を!
平面に関しては、非常に簡単です。自然塗料と言えば、塗りっぱなしではなく拭き取り作業が必須です。
これは室内材のみに適用されるのですが、室外や水回りの木部などは逆に拭き取りをしない程度に調節しながら塗り込んで行く作業をします。
理由は意味なく拭き取ってせっかくの油分を無くさない為になります。
外だとウッドデッキが多いですよね。
晴天の日などは油分も簡単に抜けてしまいます。
なのでべとつかない程度に拭き取らない。
この作業が必須となります。
と言う流れの作業ですが、今日はオーナー様の作業開始時間が少々遅めでしたので、少しだけ私もお手伝いをさせて頂きました。
その後は外回りに出かけてしまったのですが、なんとか塗りきれたみたいですね!
後はきちんと養生期間を取って、現場へと搬入をします!
Oさん、今日はお疲れさまでした!