室内ドアの開閉に支障の出る欠陥住宅実例
記事のタイトル通り、欠陥住宅の実例です。
そしてこの家は私の実家です(笑)
私の実家と言っても、私が建てた家ではありません。
この家が建ったのは、私が大工修行に入る前。
父親が某大手ハウスメーカーの三◯ホームさんに依頼をして、注文住宅として建築されました。
私が大工として、この家をどの様に見ているかと言うと。。
父親が残してくれた家。
と言うよりは。
父親が建ててはくれたけど、単純に欠陥住宅として見ています。
今の御時世ですから、もちろん修繕も可能なのです。
けど、やり出すと切りが無い。
やり出すと切りがない理由として、建物自体の沈下が終わりきってない様な気がします。
大工と言う生き物は、とかく線と点を頭の中で結ぶ事、そして水平垂直に関しても体幹で計る事の出来る敏感な生き物です。
だからレベルの測定をしなくとも、おおよその検討は目と体感で分かってしまうんですね。
なので、屋根やら外壁やらの修繕をする前に必要なのは、家の沈下を止める事。
以前にもご紹介したアンダーピーニングと言う工法で行うのですが、それだけの費用を掛けてまで、この家に価値があるかって言うと。。
ちょっとわたしく的には微妙でございます。
では、どんな部分に欠陥があるかと言うと。。
何の変哲も無い、当時は流行っていたであろうリビングドアです。
これが不同沈下により、開かずのドアになっているのです。
こうやってドア下部分のみを見てみると、床とドア下の隙間は均等。
だからなんの問題も無い様に見えるのですが・・・
ご覧の様に、ほんの少しだけドアを開けると、途中で床に引っ掛かってしまいます。
何故にこの様になってしまうのかを簡単に説明すると。。
これはドアのある断面を書いた図面なのですが、普通はこの様な状態で下地が造られています。
けれども、ドアが開かない理由としては。。
ドアの付いている壁を下げた状態になっています。
それに伴い、床が斜めになっているのがお分かりになるでしょうか?
ドアの付いている部分は間仕切り壁があります。
そしてその上には2Fの壁やら、屋根の荷重が確実に伝わって来ています。
その重さに耐えれず、土台を支える基礎が沈んでしまっている状態なんですね。
逆に壁を支えない床の部分は、対した荷重が掛かりません。
なので、そこはそのまま支える事が出来てるので、あくまでも間仕切り壁のある所だけが沈んでいる。
この様な減少を不同沈下と言いまして、建物を支える耐力が地盤に無いんです。
それがあちこちにありますから、沈下が止まらないと是正の工事もしようが無いと言う事なんですね。
ま、私の実家は私が大工だったので、まーなんとか生活出来る程度のレベルにはしようかと思いますが、屋根や外壁などの部分はそのまんま放っておきます。
この家はツーバイフォー工法で造られている家なので、フレームも曲がったら曲がったまんま。
だからわたし的に見てリフォームうんぬんではなく、壊して建て替えるレベルなんだと言う事です。
と言う事で、室内ドアの開閉に支障の出る欠陥住宅の実例
まさか大工の実家が欠陥住宅だなんてね。。
なんと言う事でしょー
的な実例でございました。
さてと、手ノコと差し金とカンナを持って帰って、ちょっとずつドアを治して行きますかね・・
めんどくさ・・