家の成功間取りやプランまるわかり特集!
家を持つとき、誰でも気になるのが間取りです。
ライフスタイルに合わせたプランニングをすることで、敷地の広さに関係なく快適な暮らしの環境が出来上がります。
そこで今回は、中尾建築工房の経験と実績から、快適に暮らしやすい成功間取りのプランアイデアを紹介します。
1: キッチン
キッチンは広い方がいい。
このように考えてしまうことが多いです。
でも、実際にキッチンを使い始めると、この考えは間違っていることに気づきます。
キッチンは広いよりも、調理する人が使いこなせるかどうかが大切です。
例えばキッチン周辺のサイズ。
吊り戸棚があったとしても、調理する人が手を伸ばしても届かないのなら使うことができません。
だいたいこういう吊り戸棚は、使わない物が溜まるだけのスペースとなり、キッチンでの役割を果たすことがありません。
また、シンクの高さにも注意が必要です。
背の高い人がキッチンをメインで使うのに、シンク位置が低すぎると、いつも腰を屈めて調理しますから快適とは言えません。
同じようにガスコンロやIH器具も同じでして、調理をする人が快適に使いこなせるかどうかをプランするときには一番に考えてもらいたいのです。
もうひとつ、キッチンのプランで大切なことがあります。
それは、キッチンのスタイル。
キッチンのスタイルには、次の3つがあります。
スタイル1:オープン型
よくあるDKの形です。
キッチンとダイニングがつながっているスタイルです。
調理しながらテーブルへ配膳できるので便利です。
スタイル2:セミオープン型
キッチンとダイニングがつながっているのですが、間に仕切りをつけることでキッチンが丸み見えになるのを防ぎます。
オープン感は、料理を出す仕切りの窓部分の大きさで調整できます。
スタイル3:独立型
キッチンだけを別の空間にしたスタイルです。
昭和のお家では多かったスタイルですね。
このスタイルの良いところは、キッチンが他人から見えないこと。
そして、ダイニングとつながっていないため、料理中に出る臭いや音を気にすることが減ります。
お魚を焼いてもダイニングに煙が充満することもありません。
このようなスタイルを元にして、キッチンで使えるレイアウトを知っておきましょう。
最近ではキッチンのレイアウトにもバリエーションが増えました。
- Ⅰ型
- Ⅱ型
- L型
- U型
- アイランド型
Ⅰ型はキッチンを一方向に並べたレイアウトです。
一般的なキッチンです。
長く愛されているレイアウトだということは、それだけ誰にでも使いやすいレイアウトだと言えるでしょう。
Ⅱ型はシンクと調理する場所を2つに分けたレイアウトです。
同時に2人以上がキッチン入ることが多いなら、このレイアウトはおすすめです。
一方向だけの動きではなく、キッチンの中ですれ違うことができますのでぶつからず便利です。
L型はシンクと調理する場所をL字にレイアウトしたタイプです。
多人数で調理するシーンがある方や、作業する場所が広くて必要な人にうれしいレイアウトです。
U型は、L型にもうひとつ作業スペースをつなげたレイアウトです。
見た目が「Uの字」になっているタイプです。
真ん中に立って料理すると、すべての場所に手が届くためプロの料理人の気分でキッチンを使えます。
アイランド型は、最近流行っているレイアウトです。
部屋の真ん中にキッチンがあり、いつでもダイニングに居る家族とコミュニケーションを取ることができます。
ただしアイランド型は、こまめにキッチンを整理しておかないと、全部見えてしまうので注意が必要です。
このようにキッチンには、適切なサイズやスタイル、レイアウトがあります。
そこで次のポイントをプランニングするとき参考にしてください。
- キッチンをメインで使う人の身長
- 料理は一人でする?それとも複数人でする?
- 人に見られても大丈夫?
- 調理中も家族や友人とコミュニケーションを取りたい?
- 料理教室やお菓子教室をやってみたい?
これらのポイントが明らかになると、あなたはキッチンのプランニングで失敗する可能性が減ることでしょう。
2: リビング
リビングのプランニングで忘れてはいけないことが2つあります。
(1)人が集まる仕組み
リビングはお家の中で一番居心地のいい場所にしておきたいものです。
ですから、他の部屋へ出入りするとき、外出先から戻ったとき、一度はリビングを通るような仕組みを考えておきましょう。
お互いの存在がわかること。それが暮らしを豊かにしてくれるコツです。
(2)LDKのつながり
リビングはダイニングとキッチンのそばにあることが多いです。
ですから、リビングだけのプランを考えるのではなく、キッチンとダイニングをどのようにつなげるのかを考える必要があります。
食事からリビングでの「くつろぎ」をスムーズに移行したいなら、LDとKが分かれたスタイルが良いでしょう。
食事とリビングでの「くつろぎ」は分けておき、食事を家族で楽しみたいなら、LとDKに分かれたスタイルがおすすめです。
調理しながらダイニングやリビングに居る子供を見守りたいなら、LDKが一体となったスタイル。
それぞれに落ち着いた空間を設けたいなら、L、D、Kが独立したスタイルがぴったりです。
このようなポイントに目を向けながら、リビングのプランを練ってください。
3: バス
一日の中で快適性が求められる場所です。
バスのプランで気をつけてもらいたいのは、少し広い場所の確保。
バスというと浴槽の大きさに気を取られますが、洗い場の広さが狭いと快適性が損なわれます。
また、実際に体や頭を洗うときの不便さよりも、バスに足を踏み入れたときの視覚的なゆとりがないと、快適な気分にもなりにくいものです。
次に、これは間取りではありませんが、バスを快適な空間にしたいのなら、湿気対策やヒートショックを防止する設備の導入も考えておきましょう。
いつもカラッとして清潔で、冬でも寒すぎないことは、一日の疲れを癒す空間には必要です。
4: トイレ
トイレは毎日使います。
ですから心地いい空間にしておくことが大切でしょう。
来客が多いのなら、最近は女性ファッション誌などでも取り上げられることの多い「パウダールーム」を兼ねたプランをするのもいいですね。
トイレはただ必要だからある場所ではなく、いつも気持ちよく使える空間であるのがベスト。
そして忘れてはいけないのが、簡単にお掃除できるようにしておくことです。
5: 洗面
多くの場合、洗面は浴室とつながった場所にあり「脱衣場」も兼ねていることがほとんど。
ですから、洗面のプランには換気や通気が簡単にできる方法や、歯磨きやメイクを行うときに便利な、自然の光を取り入れられないかを考えておきましょう。
また、洗面や浴室で使う石鹸やシャンプー、歯磨き粉
- ひげ剃り
- ドライヤー
- 体重計
- タオル
などを収納できるスペースを忘れないように。
うっかり収納スペースを忘れていると、生活が始まってから「どこに置いておこう」と、かなり頭を悩ませることにもなりかねません。
6: 寝室
ベッドを置くなら、少し余裕のある間取りを考えましょう。
ベッドでお部屋がいっぱいになると、見た目にも余裕がなく窮屈な寝室になってしまいます。
布団でおやすみされる方の場合なら、布団を入れる押入のスペースを間取りに加えることを忘れないでください。
寝室で着替えも一緒に行う方ですと、ウォークインクローゼットを寝室からつなげておくと朝のバタバタにも余裕ができます。
また、寝室には間取りだけではなく、遮光性と遮音性も忘れないように。
7: 子供部屋
子供部屋のプランは成長とともに変化することを知っておいてください。
小学校から自分だけの部屋が必要になり、中学高校では自分を見つめる空間へと役割が変化していきます。
ですから子供部屋は最初から固定した空間ではなく、成長とともに変化させられるつくりを、プロの建築家に相談するのがおすすめです。
お子さんが思春期に入られるころ、簡単なリフォームで子供部屋へと変化させるプランニングも考えることができます。
8: まとめ
間取りのプランニングで暮らしの質が変わります。
できるだけ実際に暮らしているところをイメージして、それぞれの部屋を考えてみてください。
キッチンの使い勝手。
リビングでのくつろぎ感。
バスやトイレでは、リラックスできるのかどうか。
今回ご紹介しましたプランアイデアを参考にして、あなたのお家を快適な間取りにプランニングしてください。
もし、あなたが間取りのプランニングに迷ったのなら、お近くの信頼できる建築家に相談するといいでしょう。
お近くに信頼できる生涯のパートナーのようなプロがいない場合には、中尾建築工房へご相談ください。
あなたの理想の暮らしを丁寧にお聞きし、最適な間取りプランをご提案させていただきます。