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葉山町堀内某ハウスメーカー様にて建築された家の雨漏り修繕依頼

 
  2018/12/24
葉山町堀内某ハウスメーカー様にて建築された家の雨漏り修繕依頼
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築年数で言えば、40年までは行かない程度の建物なのですが、ここ連日の大雨の日に、こんな電話を頂きました。
『中尾さん、久しぶりです〜、ちょっと家で雨漏りの様な感じがしている所があって、見てもらいたいんですけど。。』
こちらのお宅は葉山町堀内にある某ハウスメーカー様で建築された家で、私が大工さんの頃に頻繁に雨漏り相談をされた2×4(ツーバイフォー)工法の家になります。
建物のサイズもとても大きくて、さらに町の工務店で増築をし、元よりも更に雨漏りがしやすい家になっていた家なんですよね。
工務店と言っても、それぞれに考え方が違う工務店が多々あります。
単純に施主側から依頼されたからといって、安易に増築をしてしまう。
多少なりとも『だいじょうぶかな、でも契約してもらわないと。。』という思いから、言いたい事を言わずに着工してしまう事もあるでしょう。
そんな事が多々ありますから、最後に私の所に回ってくる案件って言うのは、少々手強い状態になってくる事が多いのです。
私達の場合は、元々私が大工で、工務店から請けていた人間ですから、正直に施主にも『この造りになっていると、後何年かでどうにもこうにもならなくなるから、こうした方がいいんじゃない?』と言います。
言いたく無い時も勿論あります。
でも言わないと、その家の資産価値が確実に下がり、崩壊して行くのは目に見えておりますので、言いたくないけど、はっきり申し上げているんですよね。
そんな経緯があり、こちらのお宅も私が見させて頂いているのですが、ご主人様から連絡を受けて、葉山に居る事の多い私ですから、ついでに寄って見てみる事にしました。
hayama-horiuchi-2*4-amamori.jpg
見てみると、当時物の窓枠とサッシの繋がる部分から、ぽたぽたと水滴が落ちてきているのが分かります。
こういう場合、まず疑わしいのはサッシ周りのシールが切れているか、切れていないかを疑います。
たまたま、そのご自宅に二連ハシゴがありましたので、さっそく拝借をして窓の上部を雨の中、確認をさせて頂きました。


hayama-horiuchi-2*4-amamori2.jpg
シールが切れているか切れていないかを見ると、切れていません。
このシャッターは新築した際から付いているモノではなくて、後から追加で付けたモノになります。
だから外壁部分を適当にカットして、後からシールを強引に詰め込んだ施工方法になりますから、結構みっともない形でシール処理されています。
施工レベルからすると、あんまり上手なやり方ではありませんけど、取り敢えずは雨漏りをしている訳ではありませんので、まぁ、見なかった事にしましょう。
ではこうなると、どこが原因なのだろうか・・
次に疑わしいのは外壁にクラックがあれば、その外壁を疑います。
でも、どう見てもパッと見で、外壁のクラックがある箇所は見当たりません。
そこで私が疑ったのが。。
hayama-horiuchi-2*4-amamori3.jpg
ご覧の屋根部分を疑いました。
イミテーションの煙突は置いておいて、どうも以前に屋根自体を塗り替えしているみたいなんですよね。
これね、屋根自体はカラーベストとか、コロニアルとか言われる屋根の商品になります。
これらの屋根材は、私から言わせると、古くなったからと言って、ペンキで塗替えをしても良い屋根材だとは思っていません。
なぜなら、段差があるのを見受けられるかと思うのですが、この段差ってコロニアルとコロニアルを重ねて張ってあるんです。
重ねて張っていて、かつ厚みも薄い、そして堅いセメントとパルプで出来ている屋根材ですから、築年数10年とか20年を経過した後に、美観的に汚れてきたからといって、塗装をしてしまったりすると。。
まずコロニアル自体が、塗装職人さんが屋根に上がる事によって、割れてしまいます。
元々は堅いセメントとパルプ出来ている材料も、長年太陽からの熱や、大雨、雪などにより、温められたり、夜間には急激に冷やされたりします。
更に表面には汚れも付着しますから、水捌け自体も新築当初よりは、だいぶ条件が悪くなります。
そこに塗装職人さんが屋根に上る事によって、弱くなったコロニアル自体も割れてしまうのが、まず第一のデメリット。
そしてその屋根材を塗る事により、さらに二次被害がおきる事になります。
hayama-horiuchi-2*4-amamori4.jpg
さきほどの画像に切れている、くっついていると記載したものになるのですが、屋根と屋根の重なり面は、水はけが良くなる様に、隙間がある事がコロニアルの絶対条件です。
でも、切れている所は切れているけど、くっついてしまっている所も見受けられます。
なんでくっついているかっていうと、ペンキを塗った際に、塗料が切れ目に溜まっていた証拠なんです。
ここがくっついてしまっていると、本来なら水が捌けるはずなのに、水がたまってしまうため、行き場を失った水は、中に中にと進んでいきます。
そして少しでも穴があったら、入りたくなってしまうのが水の性質。
つまりは隙間のある部分に水が落ちてしまい、雨漏りを引き起こすという事になる。
こちらのお宅は2×4工法の外壁がモルタル直塗りになってしまっておりまして、おそらく塗装して、本来捌けるはずの水が屋根下にたまってしまった。
それがモルタル外壁と外部合板の間を垂れて来ていて、たまたまその下に窓があった為に、窓から雨漏りをした。
私はそう思いました。
では、これをどうするかって言うと、くっついてしまった屋根材と屋根材を切る事が一番簡単な方法です。
でも、切る為には人が乗らなければならない訳です。
おそらく私クラスの職人さんがこの屋根に上がってしまえば、コロニアルはその重さで割れてしまう事でしょう。
では張替をするべきなのか?
んで、今回私が下した判断は、手を付けずに、ちょっと家族会議をして頂きたいとお伝えをしました。
ただでさえ古く、屋根だけ直しても、他にも色んな弊害がある。
くっついてしまった部分をカットするだけなら、6〜7万円位で済むかもしれない。
でも、屋根が割れてしまったら本末転倒なので、張替には大きな屋根だけに100万円近くするかもしれない。
そして屋根だけの問題ではなく、元々の造りと、モルタル外壁が直貼りのデメリットをお伝えしまして。。
『この家に、後何年住み続けるのか?』
この答えをご主人とご家族の方とで、家族会議を開いて頂く事にしたんですね。
ま〜、業者の私がこんな事を言って良いのかどうかは微妙かもしれないですけど、雨漏りしたからといって、すぐに建物が倒壊する訳じゃないんです。
雨漏りが出始めた。

断熱材や構造体に雨が染みこむ

その水が腐り、腐朽菌を呼び込む事で、石膏ボードの裏側には大量のカビが生え始める

腐朽菌が繁殖する事で、木材がどんどん腐食して行く

雨漏りのあった箇所の室内装面はかびだらけになる

一番最後に梁や柱、土台にまで腐食して行く

腐食して柔らかくなった木材を見つけたシロアリなどの被害にあう
こんな感じの流れになるでしょう。
この家の場合は、おそらく放って置いたとしても、ここまでのFINALステージに来るまでには5年〜10年くらいは掛かると思います。
なので今すぐ、どうこうって事ではないのです。
強いてあげるとすれば、大きすぎる家を小さく減坪して、小さくメンテをして行くか?
はたまた全部壊してコンパクトな家を建てるのか?
それとも現状の大きさを保ったまま、高額になりかねないメンテナンスをやる続けていくのか?
こういった方向が決まらない限りは、たた単純に雨漏り修繕リフォームをするべきではないと、私は判断しました。
微妙なタイミングなんですよね、やればやったでキレイになるし、雨漏りもしなくなる。
でも、そのお金が有効に使えたのか、そうではないのか?
そう言えば、将来の事を考えみてから出ないと、おそらく無駄な出費になるかもしれません。
やはり家族との将来設計って、とても大事な事だと思います。
という事で、葉山町堀内で起きた雨漏り修繕のお話。
いつやるかは、家族会議の結果を待ちたいと思います。
やっぱりつくづく思うのは、2×4のモルタル直塗りの家は、後々大変になるので出来れば避けた方が。。
ジモティ大工の私としては、間違いなく避けた方が良いかと思います。


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