古材建具再生☆少しでもコストを掛けずに理想の家を造るコツとは?
家を建てる時、コストを掛けてステイタスを感じる人も居る。
その半面、コストを極力掛けないで、理想の家を造りたいと思う人も居る。
今回は、横浜市にて古材の建具を購入されたオーナー様が居らっしゃいます。
新築の家に古材を使いたいのは決まっている。
けれども、実際にそれが使えるかどうかは、御自身ではまったく分からない。
そして費用もなるべく抑えたいけど、やりたい事はやりたい!
そんな方に中尾建築工房がお勧めしているのが『やる気あんだったら、教えてあげるから自分でやってみれば?』と言う方法(笑)
なんでこんな事を言っているかって言うと、職人さんにお願いをすれば、職人さんの人件費が掛かるのは避けられません。
当たり前の話しと言えば、当たり前の話しですよね。
家を建てる時の建築コストって言うのは、職人さんの人件費と材料費、産業廃棄物の処分代等、それぞれを計上した価格の集合体が見積書な訳です。
とするなら、材料費はどうしても掛かってしまうけど、人件費は?
昔から建築業界では、こんな言葉があったりします。
『材料半分、手間半分』
とか
『怪我と弁当は自分持ち』
全部が全部、そうではないのだけれど。。
ざっくり説明だと材料半分、手間半分とするならば、材料費用が5万円ならそれを造る手間も5万円位、だからトータル10万円なんじゃない?って事ですね。
そう、こういう風にやってみると、5万円の人権費が削れるのは、なるべくコストを掛けたくないオーナー側としては嬉しい事だと思うんです。
だから『教えてあげるから自分でやってみれば?』と言う発想を思いつくようになりました。
そして今回、古材の建具をアンティークショップで購入されたのですが、4枚は赤茶色のニスで着色されていたモノと、そのまんまで時の流れ通りに日焼けをした建具と全部で5枚を再生させる必要があります。
色的な部分の統一感を出したい事もあり、ニスはニスで剥がしてしまい、日焼けをした建具も全てアク洗いをしました。
すでにアク洗いを開始しまして、着色されていたニスが少しずつ剥がれています。
建具の高さが1800mm以上の高さがあるので、おそらく外人さんが利用する別荘用の建具として造られたのでしょうね。
鎌倉や逗子、葉山の地域には、そういった外国人さん向けの別荘とか、まるごと一軒の家を貸す風習とか、日本が大好きになって外国人さんが建てた家などが結構ありました。
その家の解体をする際に出て来た建具になります。
日本人も最近ではみなさん背が高くなって来ているけれども、昔は1800mm以上の高さの建具はレアだったんです。
それだけに依頼された建具屋さんも、建具の高さが高くなると言う事は、より建具材としての素性もよろしい材料を選定する必要があったのでしょうね。
ぱっと見はニスの塗られた建具でしたが、ニスを落とした表面を見てみると。。
なんと高級な尾州桧(びしゅうひのき)の様な木目とお見受けしました!
尾州桧とは?
木曽桧とも言うのですが、日本では青森ひば、秋田杉、尾州桧が日本三大美林として呼ばれています。
他の地方の桧に比べて、木目がめっちゃ緻密な木材なんですよね。
木目が緻密な理由は、成長する為に要する時間が他の桧に比べて時間が掛かる所にあります。
じっくりゆっくり育っていく桧になりますから、独特の木目を持つ木と言う特徴があるんです。
つまり日本を代表する木としても名高い木になりますから、とっても高級☆
こんなん、ニスを剥がさなければ分からない部分ではありますけど、オーナーとしてはラッキーでしたよね。
多分、販売をされた古材屋さんも分かってないかもしれません!
そして建具正面が剥がし終わりまして、見てみるとこんな感じでキレイになりました☆
私のバイクが建具に写ってしまっているのはご愛嬌(笑)
ほんの少し、手を掛けてあげるだけで、建具の表情までもが変わってしまいます。
これから建具がガラスを外して、お子さん達が暴れまわっても割れないであろう、アクリル板に差し替えたりします。
色も古材の建具は全てエボニー色(黒)に塗装をするので、より統一感のあるアンティーク感が出せるのではないかな〜と思います!
まだまだ途中経過ではありますが、この先が楽しみになりますねー
お金は節約しつつも、楽しみながら家造りに関わって行く!
そんなお父さん達が増えるのは、とってもよろしい事だと思いまーす☆