海の見える家を建てたい!建築家が認めた海一望の家
海の見える家をいつかは建てたい!
こちらの奥様は都内の建築設計事務所で働く建築家の方でした。
普段ご自身が手がけているプロジェクトは、それこそお金持ちの方ばかりを対象にした豪邸ばかり。
海の近くは塩害の心配もあるし、海の近くの家を建てた経験も無い。
地元で海の見える家の設計や、施工に強い中尾建築工房と共に家を建てる。
そんなエピソードのある家でした。
海の見える家を建てたい!建築家が認めた海一望の家のタイトルは女性建築家の建てた家。
外観には特徴のある、無垢材の縦格子を1F〜2Fまで通した家。
海の景色をより楽しめる、2Fリビングを選ばれました。
地元の建築家と都内の建築家がコラボした家は、どの様な海の見える家を建てたのでしょうか。
建築地は中尾建築工房のある横須賀市。
それではご紹介をして行きましょう。
Contents
1. 横須賀市の海の見える家 女性建築家の建てた家にお連れ致します
■玄関の特徴
- 大判タイルを敷き詰めたポーチ
- 濃灰色とホワイトのコントラスト
- さりげない目隠しのある縦格子
ゆったりとした長いポーチには、大判のタイルを敷き詰めています。
落ちついた雰囲気を出しつつ、色合いには汚れの目立たない色合いを選んでいます。
海が見える家なら、あれもこれもやりたい。
けれども建築家だからと言って、予算が潤沢にある訳ではありません。
何を選んで何を省くのか。
そんな事を一つ一つ確認しながら、完成までに至りました。
外観には濃灰色のカラーを選んでいますが、一部にホワイトの外壁を入れています。
明るさとコントラストの両立をさせる為に、敢えてマットなホワイトを壁面の一部と天井に選んでいます。
そして女性建築家がこだわった、縦格子のスリット。
塩害地域でもありますので、南洋材を選択しています。
無垢材の質感を出しつつ、極力メンテナンスの掛からない家に仕上げた家となります。
2.海に近い家を建てる時の注意点
■海に近い家を建てる時の注意点
- 軒無しのスタイリッシュな外観
横須賀市内に、海の見える家を建てた女性建築家の家。
その要望はリスクの高い外観を持つ家でした。
女性建築家から出された要望には、軒の無いシルエットにしたいと言う事。
軒と言うのは本来、日除けになったり、外壁廻りの構造を痛めない為に必要なモノです。
屋根は結露を起こしますから、屋根裏で流れて行く水が軒先に流れて行きます。
そうする事で、外壁の構造に結露の水が落ちる事はありません。
けれども女性建築家の建てた家は、スタイリッシュな軒無しのシルエットを出したい。
海の見える場所と言うのは、海からの湿気もあります。
裏には山も、ひっそりとそびえる場所。
昼は温暖な空気が、夜になって急激に冷やされて。
また朝になって、冷やされた空気が温められて。
結露水はいつ発生しても、おかしくない立地です。
それをクリアさせる為に、女性建築家の建てた家の対応を考えました。
屋根の軒先の全てに、FRP防水を4面に施そう。
何もせずに軒無しの家を普通に建てたら、10年経つ前に必ず外壁の構造に腐食が出てしまいます。
さらに海の見える場所だからこそ、結露の温床となる場所です。
確実に排水出来る様、見えない部分にもしっかりとこだわった一邸です。
海の見える家や、海に近い家を建てるなら、これらのノウハウがある工務店でお建てください。
あなたの財産となる家があっという間に朽ち果てるか、それとも長持ちさせるか大きく変わってしまいます。
3.1Fには広いホールを
■1Fホールの特徴
- 玄関と同じく大判の落ち着いたタイル仕上げ
- 造作されたストリップ階段
- さりげない吹き抜け
床には無垢のフローリングではなく、大判のタイルを敷き詰めています。
床をタイルで延長させる事で、視覚効果による広さを与える事が出来ます。
そのホールには階段スペースも併殺され、シンプルな吹き抜けも用意されました。
まだお子さんが小さいので、ストリップ階段には転落防止のネットを。
奥様が選ばれた観葉植物が、シンプルな色合いの中で映える印象を持ちます。
4.1Fホールの他アングル
■1Fホール他アングルの特徴
- 枠内の無い扉の向こうはサニタリースペース
- 広いスペースにさりげなく置かれたインテリア
- 壁際の天井には溝がある?
サニタリースペースも、同じ大判タイルで仕上げてしまっています。
それだけで広がりが大きく変わります。
広いスペースには、さりげなく置かれたインテリアが映えますね。
そして分かりにくい部分ではあるものの、壁際の天井には溝が掘られているのがお分かりになりますか?
これは一体何なのでしょうか。
答えは後ほど(笑)
5.階段を上って2Fリビングへ
■2Fリビングの特徴
- 柱や梁は自然塗料で着色したオイルフィニッシュ仕上げ
- フローリングにはローズウッドを選択
- バルコニーも縦の格子でゆるい目隠しに
2Fに上がると、着色された無垢の柱や梁が露出されています。
自然塗料を塗装する場合、化学薬品の入った塗料では無いのでお子さんでも安心です。
そんな理由からご自分で塗装をしてしまう方も居るくらい、自然塗料は人気があります。
ただしこの場所は海前ですから、その湿度はとても高いモノになります。
くれぐれも人工乾燥された木材なら塗装しても良いのですが、天然乾燥だった場合はNGにしておいた方が良いかもしれません。
なぜならカビが、生えやすくなってしまうのです。
新築でカビが生える家なんて、きっと嫌ですよね。
ですからしっかりと人工乾燥された木材を選ぶ様にしましょう。
さらにインパクトのあるフローリングには、無垢のローズウッドを採用しています。
ローズウッドは、和名で紫檀(したん)と呼ばれます。
檀と名の付く無垢材には、仏壇などに採用される黒檀や朱檀が有名です。
檀材をフローリングに使うと驚かれるのですが、木目のコントラストが楽しめるのです。
この木目、好きな方はいらっしゃいませんか?
私は結構、この木目は好きなタイプです。
そしてインナーバルコニーには、外観の特徴を醸し出している縦の格子も見えますね。
ゆるい目隠しとして、室内側からも存在感を放っています。
6. ダイニングの雰囲気もご紹介しましょう
■ダイニングの特徴
- いたってシンプルなダイニングテーブル
- ハンモックで遊ぶ事が優先
- ローコストな関節照明も
ダイニングにはいたってシンプルなダイニングテーブルがあるだけです。
その脇にはハンモック。
家の中でハンモックを揺らしてあげると、子供はもちろん大人も何気に楽しめます。
また梁材を利用して照明も工夫をしています。
天井にはマットなホワイトを選択しています。
そうする事により、梁材の上にシームレスラインランプを載せてしまっています。
下に照度を送る照明ではなく、マットホワイトの天井に反射させる事で光の乱反射を利用しています。
これが女性建築家の建てた家の、主照明となっています。
帰宅してからのリラックスする時間には、とても有効な照明手法です。
7.キッチンも公開させて頂きます
■キッチンの特徴
- システムキッチンを採用
- 一部カラーウォールは黒板塗料
- 窓枠も揃えて壁と同じ色合いに
建築家とは言え、何が何でもフルオーダーにする訳ではありません。
キッチンはコストダウンをする上で、システムキッチンの採用は有効です。
お子さんもお手伝いが出来る様に、専用の階段もありますね。
お母さんと一緒の場所で、遊びたい習性がお子さんにはあります。
背面の食器棚を利用して、黒板で遊んでくれればお母さんとしては安心です。
そして意匠的な問題ですが、女性建築家の建てた家では窓枠を着色しているのが分かるでしょうか。
黒板塗料の方は、窓枠も黒板色で。
ホワイトの壁の部分はホワイトの色合いに。
この様にする事で、余計な窓枠を目立たせない様にしています。
今では全く目立たないステルス窓枠が選べる様になっていますが、この頃はステルス巾木のみしかありませんでした。
ご夫婦共働きの家ですから、こちらもやっぱりステルス巾木を選択されています。
8.キッチンから望む景色はこちら
■キッチンから望む景色の特徴
- 普通の窓を二連に並べたのみ
- 窓の向こうは照り返しで見えませんが海です
- ぼんやりと光る間接照明
女性建築家の建てた家では、何気に既製品を採用しながらコストアップをしない様に建てています。
普通であれば、海側の窓はオーダーで製作したり。
大開口を望む場合が多々あります。
敢えてそれをしないのは、コストも大切だからです。
ただし上下で揃えて配置をして、スタイリッシュさは失わない様にしています。
その窓の向こうは照り返しで見えませんが、海を見渡す事が出来ます。
キッチンで調理していて、待ち時間に海を眺める。
そんな時間もこの家にとっては、貴重な時間だと思います。
少しでも気分をリラックスさせる間接照明の風合い、これならはっきりと分かりますね。
9.ウッドデッキは大き過ぎない様に
■ウッドデッキの特徴
- メンテナンスを考え大き過ぎないサイズに
- ウッドデッキの素材は耐久性の高い南洋材
- お子さんが大きくなるまではメッシュで囲いを
ウッドデッキを造りたいとリクエストのあった場合、なるべく大きくし過ぎない方が良いと言う事を伝えています。
なぜならメンテナンスが、いずれ発生するのも分かっています。
自分でメンテナンスを行う方なら、素材の耐久性の低いモノを選んでも良いのですが。
何もしたくないなら、この様な南洋材を選択した方が良いでしょう。
景色を邪魔せず、シンプルな作りにするためロープを流した程度の手すりです。
そこにお父さんがメッシュを加える事で、お子さんの転落防止を図っています。
休日にここでゆっくりするのは、至福の時間が過ごせるでしょうね。
10.せっかくなので夜のシルエットもご紹介しましょう
■夜の外観の特徴
- 縦の格子からこぼれ落ちる光
- 連なった吹き抜けからの灯り
夜にはこの様に縦の格子から、こぼれ落ちる光を見る事が出来ます。
夜の灯りは帰宅する際、なんだか帰って来たのを実感する事が出来ます。
暗い家よりも、灯りの灯っている家って良いですよね。
11.そう言えば天井の溝の事を忘れていました・・
■天井に溝がある理由
- 実はダウンライトを埋め込んでます
これはちょっと遊んだ照明になります。
通常はこの様に溝を造る場合、コーニス照明と呼ばれる照明方法があります。
コーニス照明はシームレスラインランプを採用して、光が途切れず連絡する灯りを出すのです。
でも女性建築家の建てた家では、敢えて光が連続しないダウンライトを採用しました。
壁際にボワンとダウンライトのシルエットが浮かびますので、割と綺麗に見えると思います。
間接照明の場合は基本ライトが見えない様にするのですが。
女性建築家の建てた家の場合は、リビングから階段を使って降りてくる際を楽しむ為に、この様な照明を採用しています。
せっかくなのでサニタリーもご覧頂きましょう。
コーリヤンのカウンターと、現場の大工が造作した洗面です。
取っ手は見えてませんが、カウンターと扉の隙間に手を入れて開ける事が出来ます。
今時の造作は、手掛けを見せないのが主流なんです。
シンプルで清潔感のあるサニタリールームでした。
12.S様らしい海の見えるライフスタイルを
新築してお引渡しを終えてから、この家をご覧になられた方に言われる事が多々あります。
その際に皆さんがおっしゃる言葉は、この様な事を言われるのです。
あの家だけ、他の家に比べて何かが違う
それはそうです。
建築家と建築家がこだわって建ててますから、外観も十分に考慮しています。
ハウスメーカーや分譲住宅を専門にしている施工会社とは、全くレベルが違うのは否めないでしょう。
そう言えばお伝えをするのを忘れてましたが、こちらは過去に建てたOBオーナー様からのご紹介で中尾建築工房がお手伝いをさせて頂きました。
ご紹介頂いたOBオーナー様の顔を潰す事無く、無事竣工完了です。
S様ご一家の皆様には海の見える生活を、より楽しんで頂ければ幸いです。
2015年5月18日に竣工させて頂いた海の見える家を建てたい!建築家が認めた海一望の家 女性建築家の建てた家をご紹介させて頂きました。
これからも中尾建築工房は人生で最高の家づくりをあなたにご提案させて頂きます。
アンケートはこれから送付予定です。