葉山に新築の家を建てる!ステンレス製のオーダーキッチンが嬉しい自然素材の注文住宅の施工事例をご紹介します
葉山と言えば海もありますが、読んで時の如く山もあります。
今回は葉山町の中でも高台に位置する場所に土地を購入し、オーダーで製作したステンレスキッチンを2Fリビングに導入。
1年中緑が溢れる環境に自然素材の注文住宅を建てた施工事例をご紹介させて頂きます。
Contents
1.土地を購入する前に駆けつける
葉山に新築で自然素材の注文住宅を建てる時、最初に必要となるのは建物を乗せる土地になります。
土地を購入されてから私達の出番になるのが本来ではあるものの、クライアントである施主は何度も土地を購入されている訳ではありません。
ですからまずは私達が購入前に拝見させて頂いて。
その土地のメリットやデメリットをご説明差し上げてから、説明に納得が行くなら土地を購入されるでしょうし。
納得されずにアドバイスの下、また違う物件情報を待ってみたりと進めていきます。
どんな方にも自分が普通という感覚がありますが、注文住宅を建てる方の多くは普通ではない感覚をお持ちの様です。
こちらのケースもデメリットを、諸々多めにご説明させて頂きました。
そして私のダメ押しの一言。
こんな風の強いところに家を建てて洗濯物干したら、勝負〇〇なんてバルコニーには干せないですよっ!!
ぜーんぶ、飛んで行っちゃうんだから!
そして真面目な話を言ってみると、ここは過去に宅地造成が周辺でお壊れており、今回の土地に関しては宅地造成の範囲に含まれない残地です。
残地については、後ほど追記をさせていただきますが。
人の話を聞いているのか、それとも聞いていないのか分かりませんが。。
この土地の申し込みを行う事になりまして、設計作業が始まることになりました。
2.設計と仕様決めを開始
葉山に建てる自然素材の注文住宅は、設計作業はほぼ決まったとしてオーダーで制作するステンレスキッチンの詳細が必要です。
オーダーキッチンなどを制作する場合、その工務店と取引のある会社であれば良いのですが。
大抵の場合は初取引になるケースがほとんどなので、多くは住宅ローンに含めずキャッシュでお支払い頂く形です。
またオーダーキッチン会社側としても、工務店との打ち合わせを積極的に行う会社も少ないです。
今回のオーダーキッチン会社はほぼ後者のスタイルになりまして、クライアント様が打ち合わせを行って頂き、こちらではその図面を元に収まりを検討することになりました。
そんな話を進めつつも、実際の打ち合わせでは私の誕生日に奥様お手製の小籠包をごちそうになったり。
ただし中尾建築工房には、ガスと言った文明の利器がございませんでして。
火を起こせる設備としては、薪ストーブくらいしかありません。
なので薪ストーブを全開に熱して、お手製の小籠包を作るお手伝いをさせて頂きました。
この様に平和な感じで、打ち合わせの作業を行わせて頂きました。
誕生日プレゼントの小籠包、ありがとうございました。
3.確認申請の段階で擁壁の安全性を求められる
プランがも決まって仕様も概ね確定して、見積金額もいよいよ着工に向けて決まりました。
この段階で確認申請を行うのですが、前述の通りでこの敷地については宅地造成に含まない残地になります。
宅地造成工事に含まれていれば、何も問題が生じることはありません。
宅地造成の際の図面を拝見する限り、この土地はもともと斜面だった残置になります。
宅地造成の完了検査が終わった後に、擁壁を建てて作った土地と言う事になります。
宅地造成の際にはそこに斜面や平らな土地があったとしても、そこは宅地造成の範囲に含まないと言う事が出来ます。
その経緯までは調べようが無いのですが、今回の土地については宅地造成工事を行っている訳ではありません。
つまり現行法で行く場合、誰かがこの土地に関して安全と言う証明をする事が必要になります。
それがないと確認申請を提出しても、確認済証が降りてきません。
申請上のみ中尾建築工房の一級建築士が証明することにはなるのですが。
擁壁の根入れなどを証明する図面も無ければ、当時の工事記録はありません。
ただ目視をした上で鑑みると、クラックなどは入ってないので大丈夫ではないでしょうか。
この様に追記をすることで、確認済証が発行されることになります。
葉山は人気のあるエリアなので、ただでさえ安くない坪単価になります。
ここに宅地造成工事の費用を加えてしまえば、さらに坪単価は高額になります。
故に残地を利用したり、宅地造成工事やまちづくり条例をすり抜けル様な土地の売り方が起きてしまうのです。
そして確認済証も降りましたので、いよいよ着工となります。
4.地鎮祭を執り行って着工に至る
高台に建てる葉山の自然素材の注文住宅は、風当たりは強いものの。
それだけに眺望も良いと言えます。
雨の降った翌日などのマイナスイオンの出方と言ったら、それは緑があればあるほど効果があると思います。
そして着工を行い順調に工事が進みまして、それとほぼ同時の段階でステンレス製のオーダーキッチンの制作依頼をお願いします。
ここでオーダーキッチンの会社にはクライアント様からお支払いをして頂きまして、こちらはそれらの最終図面を頂くことになります。
その最終の図面をあれこれ見ていて、どうしても気になるところがありました。
オーダーのステンレスキッチンは、業務用キッチンを小洒落た感じにした雰囲気だなあ。
となるとキッチンの下は隙間が空く訳で、給水と排水に関しては止水栓が独立して立つのは良いとして。
食洗機の電源はそのまま露出になってしまう形になるのかなぁ。。
それではみっともないから、なにかしらのカバーとかあったほうが良くないか?
と言う発想になりまして、ステンレスのオーダーキッチン製作会社さんとも相談を行い、中尾建築工房で金物を製作する事になりました。
そして後ほど、ガス管の立ち上がりも同様に制作して収める事にしました。
5.竣工した葉山の自然素材の注文住宅
竣工を迎えた葉山の自然素材の注文住宅は、葉山を象徴するほどのたくさんの緑に囲まれた家となりました。
ホワイトの外壁に、屋根は大きな片流れのガルバリウム鋼板の長尺板を敷き詰めました。
高台にあるためこの様な景色になるわけですが、眺望が良い分だけ風当たりも強くなります。
それらの対策を考慮しているので、毎日が緑を満喫できる家になりました。
高い勾配天井にはレッドシダーの板貼りを施し、フローリングにはアメリカンブラックウォールナットの無塗装品を敷き詰めました。
要所要所に虎杢(とらもく)が出ておりますが、これが後々に良い意味での経年変化をしてくれます。
そして窓の向こうには葉山の溢れんばかりの緑。
窓は強風対策として、窓のフレームを細かくしています。
大きな窓の状態だと強風が吹いた際に恐怖しか浮かばなくなるので、見た目よりも住みやすさ重視の窓の選び方になります。
そして奥様待望のオールステンレスのオーダーキッチンも収まりました。
全体的にホワイトの漆喰と同調する様に仕上げておりますので、無垢のフローリングとキッチンの天然石がとても強調されています。
自然石のタイルにはラストブレンドという素材を選択したのですが、見た目は良いものの天然石になりますので段差もありますし剥離もあります。
それらのデメリットもお伝えさせて頂きましたが、それは問題なしと言う事で解決しています。
やはり素材のメリットやデメリットは事前に知っておく事で、失敗とはならないですし後悔することもありません。
こうしてみるとなんとか収まったなぁ。。と言う印象なのですが、実際にオーダーキッチンを取り扱う場合にトラブルは多々あります。
実はこちらの現場でもキッチン搬入の際に、ちょっとしたトラブルがありました。
キッチンを足場があるうちに入れたい
とのオーダーキッチン会社からの要望でしたので、それは全然良いですよと言うことで段取りしていたところ。
なんとキッチン取り付け当日に、たまたま現場を出くわした私は唖然としました。
- 重くて
- 長くて
- キッチン上げれない
いやいや私も長い事注文住宅の仕事をして来たのですが、この言い訳をしたオーダーキッチン会社は聞いた事がありません。
そして現場に普段着で居た私が、何屋さんだと思ったのか。
おそらく工務店の社長とは1mmも思ってないのでしょうけど。
悪いね、ちょっと手伝ってー
搬入口の造作物を壊されても困るので、仕方無しに手伝いました。
ですが後でオーダーキッチン会社に、鬼クレームを電話で入れさせて頂きました。
施主支給で入れるオーダーキッチンと言うのは、こういった事に困ることが多々あります。
責任施工で行ってくれれば良いものの、この様な不備も多々あったりしますので。
本来であれば施主支給よりも、工務店と取引のあるオーダーキッチン会社の方が良いです。
打ち合わせ面でのトラブルもありませんし、何よりスムーズに流れていきます。
その反面で施主から直接オーダーをもらう会社の場合は、なにげに工務店を目の敵にしている会社が多いのも事実です。
よほどどこかで、いじめられたケースでもあるのだろうか。
でもなんとか収まって良かったです。
と言う事で収まったキッチンのスペックをご紹介。
- レンジフードアリアフィーナ
- ガスコンロハーマン
- 水栓金具GROHE
- 食洗機ガゲナウ
ご満足して頂けた様で何よりです。
6.フォトフレーム
葉山で自然素材の注文住宅を請け負うことが多い中尾建築工房ですが、こうして引き渡しを迎えた後に伺うことも多いです。
その際にふとした瞬間にシャッターを押してしまう眺望があります。
すべての窓を開け放ち、葉山の自然と一体になった様な空間のリビング。
この景色が見れるなら、1日の疲れも取れてしまうのではないかと思うのは私だけでは無いでしょう。
2016年7月に引き渡しをさせて頂きました、葉山に建てたーダーのステンレスキッチンが嬉しい自然素材の注文住宅。
かれこれ8年ほどが経過しておりますが、意匠的にも古さを感じさせませんね。
良い家は経年変化とともに、味わいも増すものだと思います。
竣工おめでとうございます。