三浦市城ヶ島|フルスケルトンリノベーション依頼
![三浦市城ヶ島|フルスケルトンリノベーション依頼](https://nk-koubou.jp/assets_c/2016/03/miurashi-jyougashima-reform-renovation-soudan-thumb-300x225-6998.jpg)
古い家を購入して、その家を屋根や外壁、内壁の全てを剥がして、スケルトンにする。
そして、間取りを自由に設計するリノベーションが、この中古戸建で出来るのか?
購入前にその様な質問があったので、久しぶりに城ヶ島に行きました!
城ヶ島は、それこそ20年ぶりに来たかもしれません(笑)
私が大工修行をしていた頃、教えてもらっていた従業員の大工さんが、城ヶ島でお店をしていました。
その時、城ヶ島定食を食べさせてもらったのだけど、それ以来かもしれない。
あんまり用事は無いですからねぇ、城ヶ島に来るって言うのも。。
さて、物件自体を見てみると・・
これが該当の物件。
城ヶ島は海に囲まれた島ですから、家のくたびれ具合もハンパございません。
東西南北、もれなく塩害いらっしゃいの地ですから、当たり前と言えば当たり前なのです。
で。
この家を建てた頃の三浦市の家造りは、ある特徴があったりします。
三浦市の大工さん(三崎の大工さん)は、かなり根強く材料や施行にこだわっていました。
だからお金もたくさん掛かっていたし、高ければ高いほど良い家だ。
そんな風潮があったんです。
けれども、この家にはその様な雰囲気を全く感じませんでした。
どことなく貧相な造りにしか見えません。
もともと、この古家は店舗をしていた様なのですが、全ての部材に安普請さが見受けられるんです。
現地に付いたのは11時過ぎだったから、こっち面は北側になるのかな。。
見れば見るほど、お金を掛けなかった造りに見て取れます。
多分、お店をするのに、予算は掛けたく無かったんでしょうね。
ギリギリの計画でお店をスタートしたのかもしれないけど、なにからなにまでゆがんでしまっていました。
ここなどは、後から増築したのか。
それとも新築当初からなのか、基礎自体がありませんでした。
昔はこんな事も、適当にやっていた部分もあったのよね。。
だから安くはなるけど。。
安かろう悪かろうの典型だと思います。
そして古家の入口になっている部分に、石貼りがなされています。
こうゆう部分って言うのは、剥がしてみると構造体が傷んでいる事が多かったりする。
でも、購入の前に解体してみて、確認してから買う訳にもいきません。
こういった場合はどうするかって言うと、手で壁を叩いて音の反応を見るんです。
私が何度か叩いてみたけど、構造体はすでにご臨終状態の様でした。
軽いんですよね、音が。
柱の部分がしっかりと残っていれば、こんな軽い音にはなりません。
この音だと、土台は既に炭化し、無くなっていると思われる。
だもん、建物だって歪みますわねぇ。。
実はこの物件。
表の売り出し価格は500万円です。
そして。
買い手がつかないモノですから、内々で200万円って事になっているそうなのです。
ま、もしも私が買うか、買わないかとしたら。
お金貰っても要らない・・かなって感じがします。
基礎も古過ぎて、使えないし。
建物の構造も全然しっかりしてないし。
雑誌やネットでは、古い家を購入してリノベーションをしましょう!
安く出来ますよー!
なんてアピールがある様だけど。
実際には、そんな物件早々無いんです。
仕事が欲しいリフォーム業者さんは『はい、やりましょう!出来ますよ!!』と言うかもしれない。
でも、私は。
こんなん1000万円積もうが、1500万円積もうが。
いくらお金を払ったって、ベースが悪いのだから良くなんてなりませんよ。
としか、言いたくないな。
と、相談者の方にはご説明を差し上げまして、城ヶ島をあとにしました。
フルスケルトンのリノベーションは。
あくまでも、建築物の基礎やフレームがしっかりとしている事が大前提。
機械を使わない解体だったり、腐っている部分を補修したり。
全てを剥がして、むき出しにしてから。。
色々と問題が出て来る場合もあるから。
下手すると、新築の方が安くなりかねない。
生きたお金の使い道をするなら。
情報に惑わされずに、現実を見た方がいいんじゃないのかな。
そう思ってしまったリノベーション計画でございましたー。