自然素材の家はまだ建てるな!地元工務店が教える後悔する前のおすすめ記事
自然素材の家が健康な生活を過ごす上で、最も必要な家と言う事が認知されて来ています。
心地よい空気を楽しめる。
木々のフィトンチッドの効果で、とてもリラックスが出来る。
そうですね、確かに自然素材の家は心地よい家だと思います。
でも、ちょっと待ってください。
自然素材の家と言っても、万人すべての方に良いとは限らないのをご存知でしょうか。
実は自然素材の家を建てると、必ず後悔する方も世の中には一定数居らっしゃるのです。
そんな内容を、自然素材の家を建てるプロの地元工務店である中尾建築工房から。
自然素材の家を建てて後悔しない為にも、建ててはならない方のパターンをご紹介していきます。
1.性格があまりにも細かい方には向かない
自然素材の家を建てる場合、自然素材に対して理解を持つ事から始まります。
なぜなら無垢材しかり、自然素材しかりの話になるのですが。
自然素材は工業用製品では無いと言う事を、まず最初に覚えて頂きたいのです。
工業用製品であれば、ある程度の品質が確保できるのですが、自然素材にはそれぞれ素材に個性があります。
無垢材にしても、木目によっては赤身の多い無垢材があれば、白太の多い無垢材もあります。
ロットが同じであればその様な事は少ないのですが、ロットが違う場合はそれこそ全然違う木目の材料ばかりになります。
それを工業用製品のフローリングと同様では無い、品質が悪いなどと言う方の場合は、自然素材の家をおすすめる事は出来ません。
特に自分では気にならないと言ってはみたものの、やっぱりそれでは嫌です。
そんな方の場合は、規格化された合板材で家を建てた方が良いと思います。
あれもこれも気になる場合、後々後悔する事になるでしょう。
自分では分からないかもしれませんが、あまりにも細かったり、怒鳴ったりする方の場合は普通の家を建てた方が望ましいでしょう。
2.自然素材に対してアレルギーを持つ方
自然素材が安心安全と言われる中でも、自然素材に対してアレルギーを持つ方もいます。
化学物質過敏症やシックハウス症候群と言う言葉がありますが、これらに言い換えれば自然素材過敏症とも言えるのではないでしょうか。
ごく稀ではあるものの、やはり私の経験からでは全く居らっしゃらないと言う訳ではありません。
私は過去に、これらの事例を経験した事があります。
ミルクアレルギーを持つ方の家を過去に建てた経験があります。
私たちの場合、設計前にアレルギーがあるか無いかを、必ずご回答してから設計の作業を行っております。
たまたまミルクアレルギーを持つ方が居りまして、当時の私たちが使っていた素材に含まれていました。
- 珪藻土のプライマー
- 珪藻土本体
これらの素材には、ミルク淡白の成分が含まれてる素材を採用してました。
そのため簡単なパッチテストとして、腕にプライマーをほんの少しだけ塗らせて頂きました。
そのまま待っていると、やはり肌が赤くなったり。
「少しだけど、違和感がする」
と言われましたので、その素材は変更して違う素材でお願いをする事になりました。
無垢材だからと言って、必ずしも安心ですと断言する事は出来ません。
無垢材に対してアレルギーを持つ方にとって、無垢材はアレルゲンと言う事になります。
アレルゲン(ドイツ語: Allergen)とは
アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応する抗原のこと。一般には、そのアレルギー症状を引き起こす原因となるものを言うが、感作はされているが具体的な症状があるわけではない人においても、その抗体と反応する抗原もアレルゲンと呼ぶ。さらに広義には、それに対するアレルギー患者が多いなど、アレルギーの原因によくなり得る物質のこと。
正確には抗体と反応してアレルギーを引き起こす物質(抗原)そのものを指すが、その抗原を含んだ物質(食品など)を指すことも多い。たとえばスギ花粉症におけるアレルゲンは Cry j 1(クリジェイワン)などの花粉に含まれるタンパク質が同定されているが、一般にはスギ花粉症のアレルゲンはスギ花粉として認識されている。
アレルギー物質ともいう(とくに、上記の「アレルギーの原因によくなり得る物質」のことや、「アレルゲンを含んだ物質」の意でそう呼ばれる)。
免疫反応のひとつである抗原抗体反応における抗体をアンチボディ (antibody)、抗原をアンチゲン (antigen) というが、アレルゲンとはアンチゲンとアレルギーとを合成した造語である。アレルギーという疾患(メカニズム)の提唱者であるオーストリアの小児科医フォン・ピルケーがそのように呼んだ。
ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋
この様に自然素材や無垢材がアレルゲンの場合、どの様な症状が起こるのでしょうか。
たまたま自然素材の家を建てている工務店のモデルハウスに行った際、なぜだか原因不明で気持ちが悪くなったとの事。
聞いた話ではモデルハウスはほとんど杉材で建てられていて、その露出も大変多かったとの事でした。
中尾建築工房でも同じ杉材はありますので、削った杉材をしばらくご自宅に置いてもらいました。
その結果としては、やはり気持ちが悪くなってしまう様でした。
桧もやってみましたが、やはり若干の気持ち悪るさが出てしまう様でした。
結果的には、自然素材の家には向かない形でした。
実は私の息子が割とアレルギーを持っていまして「あれは食べれん」「これも食べれん」が多い子供です。
実際にアレルゲンが多いのですから、こればかりは仕方がありません。
珪藻土にも卵の殻を砕いて造った、エッグウォールと言う素材があります。
■エッグウォールとは
マヨネーズを作る工場では、たくさんの卵の殻が廃棄物として出る事になります。
その卵の殻を再利用して作られているのが、エッグウォールと言う名の珪藻土です。
素材としてはコスト的にも高くないので、私としては検討の余地もありました。
ですが息子のアレルギーを考えますと、それはさすがに選ぶ事が出来ません。
アトピーも持ってますので、肌に塗る事もなく採用不可にした経験があります。
この様に多く居らっしゃる訳ではありませんが、自然素材がアレルゲンになってしまう方も居らっしゃる事はあります。
ですから一概に、自然素材の家を建てた方が良い。
と言う訳では無いのです。
自然素材の家に対してアレルゲンを持つ方が住めば、それこそすぐに引越しをしたくなるのは間違いありません。
何も知らずに自然素材の家を建てたとしたら、きっと後悔するだけだと思います。
3.不衛生な暮らしをしている方
自然素材の家の香りはとても心地良いのですが、やはり誰しも同じ様に感じる事は出来ません。
私の経験値でお話ししますと、不衛生な暮らしをされている方にとって、自然素材の家は拒絶したくなる様です。
では不衛生な暮らしと言っても、どの様な暮らしをしているのでしょうか。
- 床には足の踏み場も無いほど、モノで溢れている
- 家に入った瞬間、カビの匂いがする
- 外からでも生ごみの悪臭がする
- 動物を室内で飼っていて掃除などを全くしない
過去にこの様な家に住まわれている方を、中尾建築工房の事務所で話をする機会がありました。
その多くは、施主としての相談ではありません。
近隣にそう言った方が住んでいて、中尾建築工房の施主が困っている時の事例です。
外から見ても分かりますし、匂いが何しろとてつもない悪臭を発しています。
その様な方を事務所にお連れして話をすると、気持ちが悪いと言われた経験がありました。
最初はそんな訳が無いと思いましたが、悪い環境で慣れてしまっているのか。
自然素材で建てた内装の事務所では、これらに該当する方にとっては好ましい環境では無い様です。
私は話さえまとまれば良かったので、約束をしっかりとして頂いてお帰り頂く事にしました。
その様な経験をして来てますから、自然素材の家が誰しも良いと言う訳では無いのを知っています。
「世の中には、この様な方も居らっしゃるんだな・・」
そう思った経験があります。
その方々にとっては苦痛だったかもしれませんが、私にとっては大きな学びとなりました。
3.添加物を過剰に摂取している方
ご相談の方の中に、料理を全くしないと言う方の話を聞いた事があります。
とにかく食事はスーパーで販売されている、食品添加物たっぷりの惣菜のみ。
とにかく買って来た惣菜しか食べないのだそうです。
私は趣味で釣りをしますので、新鮮な魚を提供する事が出来ます。
市場で売ってるよりも、釣り上げた魚を適切に締めているので、鮮度は何よりも良いのです。
ですが食品添加物を過剰に摂取している方に、お刺身を差し上げましたら。
何だかとっても違和感を感じて、自然素材にも同様に違和感を感じたそうです。
結果的には中尾建築工房で家を建ててはいませんが、それはその方にとって最良の選択だったのかもしれません。
住めないし食べれないでは、それこそ生命の危険にさらされる事になる訳ですから。
5.なんでもクレームと捉える方
世の中には何でもかんでも、クレームとして怒号を浴びせたり。
担当者に対して、必要以上に罵倒をする方が居ます。
周りの方からすれば、大した問題でも無い話ですが、その方にとっては大した問題なのでしょうか。
とにかく威嚇をして、捩伏せる様に怒号を浴びせる方が居ます。
こんな事を言われるなら、誰もその方の家を建てたいなどとは思いません。
私の仲間には、これらの方に出会って建てた同業者が居ます。
その際の話はこの様な内容だったそうです。
「うちの家は建てた後に、壁から音が鳴る!
これは欠陥住宅だから、なんとかしろっ!!」
これは欠陥住宅ではなく、家鳴りと言う現象です。
自然素材の家を建てた後、含水率の高い家だったりする場合は、かなりの頻度で家鳴りが起こります。
含水率が低い自然素材で建てても、あまりにも室温が変化する場合は家鳴りを起こします。
これは無垢材が呼吸をしている表れだったり、家鳴りをしていると言う事は。
無垢材がその場の環境に慣れようと、ひたすら努力をしている状態でもあります。
私はもともと大工でしたので、無垢材の良さが分かっています。
無垢材は乾燥する事によって、日々強度を増して行くのです。
水分にさらされている状態ではなく、しっかりと乾燥した環境に置く事が大切です。
そして数十年が経過すると、のこぎりの刃が立たないほど強度が増すのです。
ですから家鳴りと言うのは、施主を守るためにその場の環境に無垢材が慣れようとしていると言う事です。
人間でも暑かったり寒かったりすると、風邪引いたりもしますよね。
咳やくしゃみもするかと思います。
木だって室温が違えば、その場から逃げれません。
ですから風邪を引くかわりに、音を出したっておかしい現象では無いのです。
この例の場合、先に家鳴りと言う説明をしていなかったのも原因です。
ただしいくら説明をしても、話を全く聞いてくれないそうでした。
プロの建築業者が説明をしているにも関わらず、話を全く聞かない姿勢の方とでは会話にならないです。
この様に怒号を浴びせたり、人を罵倒する様な方の場合は、自然素材の家を建てると後悔する事になるでしょう。
素材は良いのに、ストレスを抑える効果もあります。
それでもこれらの方にとっては、自分が普通なのでしょう。
家がおかしいと言う事を認めない事には、話すら出来ない様な方だったそうです。
6.まとめ
いかがでしたか。
自然素材の家だからと言って、万人に良いと言う訳では無い事がお分かりになったかと思います。
もしも自然素材の家のモデルハウスに行って、気持ち悪くなったりした場合は要注意!
家はあなたがくつろぐ、憩いの場所にする為に建てるのです。
それが住めない家では、そもそも建てる意味もありません。
ですから自然素材の家を建てて後悔しない為にも、必ずセルフチェックを行ってみてくださいね。
不安な場合でおすすめ出来るのは、やっぱりパッチテストが有効だと思います。