ハウスメーカーや工務店選びのランキング｜鵜呑みにして失敗や後悔しないために契約前に覚えておきたい基礎知識
新築の家を建てたいのだけど、どこのハウスメーカーに依頼をすれば良いのだろう。
工務店にも興味はあるけど、ハウスメーカーよりは金額が安そう。
そんな時にポータルサイトで、ランキング形式でハウスメーカーや工務店を見かける事があるかもしれません。
では家を建てる皆さんが一般の方として、住宅業界の裏側を知っているこの私から。
そのランキング、あんまり当てになりませんよー
と言う事をご紹介させて頂きます。
Contents
1.そのランキングに信憑性はあるか？
過去にこんなブログをご紹介させて頂いた事があります。
まずはこちらのリンク先をご覧頂いてから、また戻って来て頂ければと思います。
コンテンツの2から、ランキングについての詳しい説明があります。
これは業界の人間だからこそ分かる事なのですが、概ねインターネット広告をランキングとしてご覧になっている状態です。
しかも顧客となりえるであろうあなたは、無料でランキングが見れますから選びやすいかもしれません。
ですが実際にはただの広告でありますから、あまり親切とは言えないかもしれないのです。
ではあなたがハウスメーカーや工務店のランキングを見てみようと思った理由はなんでしょうか？
- 人気のあるハウスメーカーを知りたい
- 評判の良い工務店を知りたい
- 家は大きな買い物だから失敗したくない
- 技術力のある工務店に依頼をしたい
- そもそも良く分からないから手っ取り早く見たい
こんな感じの意見が多いと思うのです。
それであれば、これらの内容をしっかりと抑えた方が良いと思います。
ぜひあなたの家づくりを失敗させない様、これらの不安を払拭する内容をご紹介していきます。
2.人気のあるハウスメーカーを知りたい
人気のある会社を知りたい場合、あなたが家を建てる地域をお散歩してみましょう。
そうすると基礎工事が始まっている現場だったり、足場が組んである現場を見る事が出来ると思います。
ここでの大きなポイントはこれです。
あなたが家を建てる地域です。
実は地域によってハウスメーカーや工務店は、人気のの高さが違います。
例えば私が得意としている施工エリアで説明させて頂きます。
私は神奈川県の逗子や葉山を得意の施工エリアとしているのですが、逗子も葉山も別荘地や保養所などが多くあった自治体です。
海もありますので富裕層には人気のエリアです。
そこで人気のハウスメーカーと言えば。
- ヘー○ルハウス
- 住○林業
などが良く見受けられるハウスメーカーです。
いずれのハウスメーカーも住宅展示場の中では一流と言えますので、当然ながら露出度も多いハウスメーカーと言えます。
それと同時にコストも一流になりますから、相当額の費用が掛かる事が予測出来ます。
ここで気が付く事があるのですが、逗子や葉山は人気のエリアになりますので土地も高額です。
では今度は違う地域で、人気のハウスメーカーをご紹介しましょう。
例えば佐賀県などで、鉄道の無い地域を車で走っていたとしましょう。
すると良く見かけるのは、これらのハウスメーカーになります。
- 昭和○設
- タ○ホーム
これらの地域は物価も安いですし、人気のあるハウスメーカーはいずれもローコストメーカーです。
ここで分かる事がありますね。
地域によって、人気のあるハウスメーカーが違う
つまりあなたが家を建てたいと思っている地域は、人気のある地域でしょうか？
それともあまり人気が無くて、物価も安い地域でしょうか？
たったこれだけでランキングを見るより、散歩をするだけでこれらの情報を手に入れる事が出来ます。
一番分かりやすいのは、家の価格帯を松・竹・梅の三つに分けたとしましょう。
そして地域の人気度合いも松・竹・梅に分けたとしましょう。
- 松＝一流ハウスメーカー
- 竹＝中堅ハウスメーカー
- 梅＝ローコストハウスメーカー
この様に表す事が出来るのです。
ただし人気のエリアが比較的高いハウスメーカーが人気で、人気の無いエリアがローコストハウスメーカーだとしても。
あなたの建てたい家がどの様な家なのかは、また別の問題になるかと思います。
あくまでも一般論として、覚えておきたい基礎知識になります。
3.評判の良い工務店を知りたい
評判の良い工務店を知りたい場合、下記のコンテンツが参考になるかと思います。
上記のリンクをご覧頂けると、工務店にも様々な工務店がある事がご理解頂けると思います。
さらに家を建てたお友達に聞いてみる。
ホームページで施主様にとって為になる情報を、しっかり発信してている工務店なども評判の良い工務店として該当するでしょう。
そしてなにより一番の方法があります。
それは実際にその工務店で家を建てた方の声を知る事です。
家を建てて満足している施主様の場合、自分の家を建てた工務店を応援したくなる様です。
ですから家を建ててみて、満足だった場合はこの様な取材にもしっかりと答えていただけます。
私の会社の場合は、施主様の事をOBオーナー様と呼んでおります。
この様な施主様の声を載せている場合は、それだけで評判の良い工務店とも言えます。
さらには最近ではGoogle マップも、様々なジャンルで口コミを見る事が出来ますよね。
そんな口コミなども参考になると思います。
評判の良い工務店は、この様な探し方をされると良いかと思います。
4.家は大きな買い物だから失敗したくない
家は確かに大きな買い物になります。
なんども買い直しが出来るモノなら良いのですが、一度建てただけでも今のご時世ではすごい事だと思います。
私のホームページでもホーム画面に書いてある様、だれでも失敗なんてしたくはありませんよね。
その為には信頼出来る人を探す事が、なにより失敗しない方法になります。
建て売り住宅は別として、ハウスメーカーや工務店が建てる家というのは基本的に注文住宅です。
弊社の住宅商品を購入してくだされば、失敗はありません！
ぜひ契約してください！！
こんな事を発してしまう営業マンでは、あなたの家づくりが成功する事はまず無いと思った方が良いでしょう。
私はハウスメーカーでトップセールスを経験した方を知っているのですが、なにしろ会話が上手だと思います。
私から買ってくださいと言う事は、一言も言った事が無いそうです。
だけどお客様には、こんな事を言われるのだそうです。
あなたから家を買いたいです。
この様なトップセールスは、押し付ける様な事をしません。
しっかりとお客様の話を聞き、会話を進めて行くのだそうです。
あなたから家を買いたいですと言えるほど、信頼出来る営業マンである事が一番大切な事だと思います。
その反面で、あなたに少しでも不信感があったとしましょう。
この場合は信頼どころか不信感しか芽生えていませんので、購入を見送った方が良いと思います。
私も比較的、家を建てたOBオーナー様からのご紹介が多い工務店です。
ただし私の場合は、営業と言う事を学んだ事がありません。
もっと言えば現場で働く大工の棟梁から、いきなり工務店の社長にならざる得なかった過去があります。
当然建設会社で勤務をした事も無く、ハウスメーカーに就職した事もありませんでした。
ですからそもそも、営業と言う事を全く知らないのです。
それが功を奏しているのか、職人目線での意見をクライアント様にお伝えする事が可能です。
その工事方法のメリットやデメリットを、しっかりお伝えして選択をして頂いてます。
つまりトップセールスと呼ばれる圧倒的な信頼を、クライアントから頂ける方なのか。
もしくは私の様な職人目線で、しっかりとなんでも話が出来る工務店を選ぶか。
いずれにしても、信頼出来る相手を探す事が重要です。
ちなみに私がよく言われている事があります。
- 連絡すると行動が早い
- 良いも悪いもはっきりとしたモノ言いをする
- 分からない事を宿題として持ち帰らない
- 伝えた事を忘れない
こんな感じの事をOBオーナーの皆様には言われる事が多いです。
5.技術力のある工務店に依頼をしたい
工務店と言えども、様々な工務店があるのをご存知でしょうか。
- 下請け専門工務店
- 建て売り専門工務店
- ハウスメーカーの下請け専門工務店
- 注文住宅専門工務店
- ハウスメーカーより高額な家専門の工務店
- リフォーム専門の工務店
一口に工務店と言っても、これらのタイプの工務店に分けられます。
下請け専門の工務店とは、建て売り住宅や注文住宅に関わってはいるものの、ほとんどの仕事が下請けとして請負います。
元請と呼ばれる会社に必須な、建設業の許可なども取得していない場合もあります。
下請けになりますから、元請けと呼ばれる会社の言う通りの仕事をする事になります。
技術のある方も居れば、技術が無いから下請け専門として活動している場合もあります。
また下請け専門とする理由として、一般の施主と話をしながらプランニングをすると言う事を苦手としています。
そんな理由から、次から次へと仕事を貰える元請に付いています。
まれに一般個人の施主から請け負う場合もありますが、大抵の場合は説明不足やメリットデメリットを提案する事をしていないので、トラブルになる事もあります。
建て売り専門の工務店は自社で土地を取得して、建築条件を付けて建て売り住宅を販売するケースもあります。
または建物のみを不動産会社から請け負って、とにかく多棟数を建てて会社を廻す事に専念しています。
メリットとしてはとにかく薄利多売を行っていますが、数をこなしてなんぼと言う感覚になります。
クライアントの要望を形に反映出来るかと言えば、そこには少々の疑問が残ります。
昨今では建て売り専門の工務店でも、注文住宅も建てられると言うアピールをする会社もあります。
ただし餅は餅屋になりますので、それなりのモノになってしまうか多くの不手際が出てしまう可能性もあります。
事実私の会社付近にある建て売り会社は、かつては注文住宅も建てられると注文住宅業界に参入して来ました。
ですが今はもう建て売り専門に切り替えており、効率を重視している傾向にあります。
工務店の中には自社で顧客を得る事の出来ない工務店もあります。
それらの工務店は下請け専門の工務店の様に、クライアントに対して充分な説明を行う事や、メリットデメリットを提案する事を苦手としています。
それが出来ていれば、ハウスメーカーの下請けにならずとも地域で活動出来ているはずです。
ホームページなども最低限の情報しかありませんし、ひどい場合はホームページすらありません。
とにかくハウスメーカーから受注してこなすだけの業態になるので、特別に何かに特化している訳でもありません。
どちらかと言えばハウスメーカーの言われた通りの家を造るだけになります。
注文住宅専門の工務店は、建て替え需要やクライアントが土地を取得してから、そこに建てる家をプランニングしていきます。
特に評判の良い工務店だけが存在していると言う訳でもなく、中にはこだわりの強さをクライアントに押し付けてしまう傾向を持つ会社もあります。
それがクライアントにとってメリットになるなら良いのですが、多くの場合は不信感を持ってしまうケースもある様です。
注文住宅を建てたりリフォームやリノベーションも行いますので、技術力はあると思います。
この記事のライターである私も、このジャンルに含まれる工務店になります。
私の場合は地域の工務店として、元大工としての経験から構造だけはどうしても私のこだわりをお願いさせてもらっています。
ただし他の設備や意匠に関しては、徹底的なヒアリングをし、メリットデメリットを説明した上でプランニングを進めています。
ハウスメーカーよりも高額な家を専門に販売している工務店も存在しています。
工務店ではあるものの、しっかりとモデルハウスも建てられており、営業マンも居ます。
住宅展示場に出店している工務店は、大抵の場合はこのジャンルに含まれます。
住宅展示場に出店していなくても、住宅展示場の隣にモデルハウスを建てているケースもあります。
このジャンルの工務店は多額の経費が掛かりますので、粗利益率も高くなりますから見積もり自体が高額です。
営業マンも歩合制の場合がほとんどなので、打ち合わせをするたびに見積もり費用が高額になってしまう事にあるそうです。
私が過去に立てた施主様宅の隣に、高額な家専門の工務店が家を建てていました。
その施主と会話をした事があるのですが、契約後にあれもこれもと追加をされてしまっていて、今現在いくら払えば良いのか分からないと言う話を聞いた事があります。
宣伝は得意の様ですが住宅を商品として販売をする考えになりますので、ブランドを購入すると言う形であれば選択肢に入っても良いのかと思います。
リフォーム専門の工務店は外壁の塗装や屋根の張り替え、水回りの入れ替えなどを主に取り扱っています。
建設業の中にはリフォームは儲かると言う風潮がありますので、そこに参入して来る工務店も少なくはありません。
リフォームを大々的にアピールする目的としては、新築などに比べてさほど打ち合わせに時間が掛かりません。
資金的にも数百万円が少しの打ち合わせで入金される事になりますから、今なおリフォーム専門の工務店は増えている傾向にあります。
私の知人でリフォーム専門の工務店だった方が居るのですが、いつのまにか新築の注文住宅に切り替えて宣伝をしておりました。
同業の私目線での感想は。
本当に大丈夫・・・かなぁ。
と言う感覚だったのですが注文住宅に切り替えて、わずか5年程度で倒産してしまいました。
注文住宅を建てる為には、様々な知識や工夫を常々考える事が必要になります。
利益優先や流行りに乗って切り替える会社もある様ですが、そこに必要な技術力があるとは到底思えません。
いかがでしょうか。
様々な工務店がある事が分かりましたね。
あなたにぴったりの技術力のある工務店は、どのジャンルの工務店に見えましたか？
ここであなたにぴったりの技術力のある工務店の見分け方をお話しておきましょう。
数社をピックアップして、あなたの思う技術力に対しての質問をたくさん持って訪問してください。
その質問に全てその場で丁寧な回答がなされるなら、その会社を候補として検討する事をお勧めします。
なぜなら全てを理解した上で説明出来ると言う事は、全てを見越せる力が必要になります。
あなたの質問に対して、あなたが納得の出来る回答を出来る方は、技術力があるからこそ全てを見越して回答出来るのです。
ちなみにこの傾向の見られる工務店さんには、職人さん自体も技術力のある職人さんが集まります。
技術は工務店のみにあるのではなく、肝心なのは作業をする職人さんのスキルが必須になります。
ちなみに職人さんにも、段階的な技術レベルの差がある事をご存知でしょうか？
例えば大工さんを例に取って、説明をしてみましょう。
大工を一人前の大工として考えた時に大9(だいく)と呼んだとしましょう。
中には大6（だいろく）も居れば、大7レベルの職人さんも居ます。
もちろん、それ以下の職人さんも居ます。
いずれも経験年数はあれども、経験年数が技術のレベルを表すのではありません。
常に技術の向上に努めて、いかに仕上がりを良くするか。
そんな事を常々考えているのが、技術力のある工務店であり、職人さんだったりします。
あなたの考える技術力のある工務店にたどり着くための、ヒントやきっかけになれば幸いです。
6.そもそも良く分からないから手っ取り早く見たい
常日頃から忙しく動いている方にとっては、なんでもかんでも手早くこなしたいと言う風潮があるかと思います。
たしかになんでもかんでも、手っ取り早く見れれば時間の節約になりますよね。
ですがこのコンテンツをご覧になっていると言う事はハウスメーカーや工務店に依頼をして、新築の家やリフォーム、リノベーションを検討されているのでは無いでしょうか。
例えば弊社のホームページのトップページに書いてある通り、スポーツや楽器などなら練習して成長したり、失敗を経験する事もあるでしょう。
新築の家やリフォーム、リノベーションを計画するのも、それと同じところが多々あります。
たくさんの知識が本来必要になるのですが、スポーツや楽器と違って住宅の工事には大きな費用が伴います。
ですから手っ取り早く見たい気持ちも分かるのですが、まずはあなたの計画地付近のハウスメーカーや工務店の評判を調べる事から始めてみてはいかがでしょうか。
その上で手っ取り早く進める為には、あなたの質問に対してしっかりと応える事の出来る依頼先を選ぶ事が大切です。
あなたの計画地付近にあるハウスメーカーや工務店の場合、地元での評判が落ちたらやっていけません。
また家と言うのは、建てて終わりではありません。
生活が始まってから、色々と臨機黄変に対応してくれる依頼先が良いと思います。
- 風災で隣の瓦が飛んで、うちの家に当たってしまった。
- ウッドデッキをそろそろメンテナンスしたい。
- 予定外の家族が増えたので、増築を検討したい。
- 窓ガラスに鳥が当たって、ガラスのひび割れが。
- 道路の下水道管メンテをしていて、うちのトイレの水は溢れそうになった
- 無垢のフローリングに子供がジュースを溢してしまった
- 家の壁に足がぶつかって、壁に穴が空いてしまった。
これらは全て私が経験していて、アフター対応をしている事の一例です。
予期せぬ事も多いですから、後々相談に乗ってくれるアフターメンテナンスも大切になります。
そのためにも手っ取り早く選ぶのは少し置いておいて、まずは依頼先をピックアップ出来たら、これらの質問を投げかけてください。
その質問に対してしっかりと応える事が出来、信頼出来そうであるなら。
あとは手っ取り早くお任せして、プランニングをお願いするのが良いでしょう。
7.まとめ
いかがでしたか。
ハウスメーカーや工務店のランキングは、手取り早く見えるけどただの広告だった事がご理解頂けたかと思います。
あなたはハウスメーカーや工務店の広告が見たくて、ランキングを見ていた訳ではないのです。
- 人気のあるハウスメーカーを知りたい
- 評判の良い工務店を知りたい
- 家は大きな買い物だから失敗したくない
- 技術力のある工務店に依頼をしたい
- そもそも良く分からないから手っ取り早く見たい
これらの不安を払拭する為に、ランキングを参考にしようと思っていた訳です。
このコンテンツをぜひ参考にしていただければ幸いです。
そして必ず失敗や後悔をしない様、簡単に契約をしない事をお勧めします。
ぜひ、あなたの不安が払拭されるハウスメーカーや工務店に相談をしましょう。
もしもあなたの計画地が、中尾建築工房の施工エリアの範囲でしたらご相談ください。
私も地元では名の通っている、評判の良い工務店としての自負がありますからね。
