横浜市に自然素材の注文住宅を建てる!|土地探しをアドバイスしながら施主をサポートする工務店の施工事例をご紹介します
横浜市と言えば神奈川県内の自治体になりますが、横浜市内に住んでらっしゃる方の多くは住まいを聞かれると。
神奈川県と返すのではなく、横浜ですと答えられるそうです。
特に横浜市内でも横浜市の端ではなく、横浜駅付近の方にその傾向があるのかなって思っています。
それほどブランド力のある自治体と言えるほど、横浜市は大人気の地域であり、こだわりを持つ方も多いかもしれません。
そこで今回は横浜市に土地探しからお手伝いを開始して、自然素材の注文住宅を建てた施工事例をご紹介させていただきたいと思います。
Contents
1.まずは土地探しのお手伝いから
横浜市に自然素材の注文住宅を建てる上で、土地の無い場合に必要になってくるのが物件を決める際のスピード感になります。
時は遡ること4年ほど前(2020年)ですから、まだ建売住宅市場が活発な時代でした。
自然素材の注文住宅を建てるのだから、建売住宅は関係無いでしょ?
そんなお言葉が聞こえてきそうなのですが、実は思いっきり関係があるのです。
建売住宅も人気のエリアである横浜市の物件であれば、とにかく買いまくってしまえば建てて売れてしまいます。
建売住宅会社は資金力もありますし成績の良い会社様は金融機関もどんどん貸出します。
一般個人のユーザーの様に、住宅ローンの審査など必要がありません。
つまり早く売りたい方にとって、建売住宅会社は最適な相手となる訳です。
つまり自然素材の注文住宅を建てる計画であっても、まごまごしていたら販売されている土地を建売住宅会社に買われてしまうと言う事にも繋がります。
つまりはこれ、完全にスピード勝負ということになります。
そして週末に一本の連絡が入った時、購入しても良さそうな立地の物件情報が届きました。
あ~、これはすぐに行かないとヤバイやつだから、速攻で行くしか無いな。。
すぐに行かないとヤバイやつとは、売れる立地と価格であったためです。
当然ながら人気の横浜市ですから、誰もがこの物件の情報を見ている訳です。
ましてや週末、申し込みがすぐに入ってもおかしくないタイミングですから、少しでも早く現地に到着して土地のメリット・デメリットの説明をする必要がある。
私達の場合は仲介に入るわけではなく、単純に工事費を把握出来ますから第三者としてのアドバイスを行うだけ。
その上で施主が安心して土地の申し込みが可能な様に、俊敏に動く事が先決だと言う意味になります。
取り敢えず横浜横須賀道路をぶっ飛ばして、30分で中尾建築工房から現地到着させて頂きました。
中古戸建ては売主側で解体してくれるとの事なので、条件的にも問題ありません。
その結果、他の誰よりも早く申し込みを行うことが出来まして、ここから自然素材の注文住宅を立てる計画がスタートしました。
2.設計を開始してから打ち合わせ期間約1年
自然素材の注文住宅を建てる時、人によっては様々な要望と言うのがあります。
面白いことに施主の立場からすると、私の要望は至って普通と言う感覚があるそうです。
ですが造り手の私達から言わせて頂くと。
うん、その要望は普通では無いですね。。
と言う事になるのが多いです。
それも施主がどこにこだわりを持っているのか、ヒアリングを重ねないと分からないのが自然素材の注文住宅の打ち合わせです。
中尾建築工房では自然素材の注文住宅のみを建てておりますので、ヒアリングには時間を掛ける方だと思います。
人によっては1年間を要する場合もありますし、半年で終わる方も居ます。
私の経験上で最短だったのは約2ヶ月で打ち合わせを終えた家もありますが、それはお子さんの小学校の入学の都合がありましたのでやるしかありませんでした。
その代わりに朝9時から夜の19時までは帰せません。
今日中に、この打ち合わせを終えないと帰せません。
と言う事で短く出来たのですが、今回の横浜の家に関しては約1年間の打ち合わせ期間を要することになりました。
3.着工開始前にもこだわりが
中尾建築工房の建てる家はしっかりとしたヒアリングを経た後に、すべての要望を叶える仕様と高くて鼻血の出そうな最上級の見積もりを提示しています。
これはホームページ上の他社との違いにも記載されておりますが、引き算の後から行える打ち合わせ手法を取っています。
そんなに金額が増えるなら、この項目は諦めても良いかな。
この値段で出来るなら、もうワンランク上の設備を検討しても良いかな。
お茶でも飲みながら減額調整を出来る様になっておりますので、みなさん納得の自然素材の注文住宅を建てられています。
そしてすべてが整った段階で着工開始前に地盤調査を入れた所、地盤改良工事を必要となりました。
ここで普段であれば価格の高い地盤改良工事と価格のリーズナブルな地盤改良の二択となる場合、リーズナブルな地盤改良工事を選択するのが一般的なのですが。
まさかのこだわりからお高い地盤改良工事費用となる、コロンブス工法を選択されるのでありました。
いずれの地盤改良工事を行った際、不同沈下が起きた場合は2000万円を上限として持ち上げる作業を行うことが保険で賄うことになります。
ただしリーズナブルな地盤改良工事は、更地でいずれ売る場合は地中埋設物という扱いとなり、杭を抜くなりの工事が必要。
なのでもしも家付きで売る場合は、特に問題はありません。
お高いコロンブス工法の地盤改良工事は、建物を解体する際に基礎コンクリートと一緒に解体できるメリットが有ること。
そんな説明の上で、なぜかお高いコロンブス工法を選択されると言う結果となった訳です。
4.横浜といえば平坦よりも坂がある
横浜市に家を建てる場合で平坦を望まれる方も多いのですが、ほぼ平坦な場所というのはあまり見受けられません。
みなと横浜と呼ばれるほど港しかなかった横浜は、それ以外にあるのは山々でした。
その山々を開発して今の形が形成されていますので、横浜といえば坂といっても過言ではないくらい坂道なのは当たり前という印象を持っています。
建築地もほぼ平坦ではあるものの、前面道路の傾斜は多少なりとも存在します。
無駄に残土も出したくはないですし、残土を出しすぎると隣地境界になるブロックの倒壊にも繋がってしまいます。
そのため外構工事で数段の階段を取り付けて建てるプランとなりました。
5.上棟を迎えることになりました
上棟と言うのは家の部材の中に、棟と呼ばれる部材があります。
棟とは建物の一番高い部分に水平に組まれる部材の事ですが、その棟が収まることで上棟や棟上げと呼ばれます。
昔は餅撒きをしたり5円玉を投げたり、上棟式などもありましたが。
昨今ではそんな儀式もなくなりました。
大工さんも車で道具を積んで現地に来ますし、お酒を少しでも飲んでしまったら飲酒運転で捕まってしまいます。
祝いの席の後で悪循環になりますので、敢えて上棟式などは行わなくなりました。
それでも上棟を迎える日というのは、建築地は大きな車や重機がありますので、工事やってます感がけっこう感じられる事でしょう。
それ故にお子さんにとっても、絶好のチャンスがあったりします。
この年齢の子どもたちにとっては、リアルクレーン車になりますのでお子さんはさぞ満足されたことでしょうね。
6.外装は中尾建築工房お勧め仕様
自然素材の注文住宅を建てる建てる時、やはり考えたいのは将来的なメンテナンスコストになるかなと思います。
工事費用を安くするだけであれば、屋根はカラーベストや外壁はサイディングなどが安くなります。
ですが将来的に待ち受けるのはカラーベストの張替えであったり。
もしくはサイディングのコーキングの打ち替えや、サイディング自体の塗装が必要になります。
そこで中尾建築工房でおすすめしているのは、屋根はガルバリウム鋼板の芯木の無い立平葺きを採用しています。
また屋根勾配も、必要以上に勾配を設けておりません。
その理由は屋根に何かが飛散して、仮に穴が開いたとしましょう(まず今までに無いですが)
このタイプは部分的に板を張り替えることが可能なガルバリウム鋼板を採用しています。
さらに勾配を必要以上に設けてないので、足場を設けなくとも張替えの作業が出来ると言う事になります。
そして外壁には遮熱のシート貼りを施した後に、通気の胴縁の上からあらしと呼ばれる板を打ち付けて行きます。
大工さんの作業は大変になるのですが、左官下地としては最高のものとなります。
実は以前に湘南スタイルマガジンという雑誌があり、特集ページを担当することになりました。
その際に中尾建築工房の建てている工法を紹介したのですが、間もなくうちそっくりな外壁下地を採用している工事現場が増えまして(笑)
真似をされると言う事のは良い事だなと思いつつ、あまりにも増え出したので違う方法を取る様になりました。
7.外部から室内へ作業を進めます
大工さんが外部の作を終えたら、室内の作業に切り替わっていきます。
室内から吹き付けてあるのは、発泡ウレタンの断熱材。
電気の配線もすでに終わっておりますので、断熱材を吹き付けてから無垢のフローリングや室内の石膏ボードを施工します。
こちらは洗面脱衣室に造作する、洗面カウンターの下地となります。
こちらはキッチンの背面に設ける造作カウンターになります。
下地も複数ありますが、これは石膏ボードを施工してからあるモノを造作します。
8.外部工事も同時に進みます
外部では左官工事が進んでおり、まずはあらし下地の上にアスファルトルーフィングを施工の上、ラス網と呼ばれる網が取り付けられております。
これに一回目の下塗りになるモルタルを塗ります。
一回目のモルタルを塗った後、乾燥を見てからに回目のモルタル下地を塗ります。
二回目のモルタルが密着しやすい様に、一回目のモルタルは荒々しく塗っているのが分かります。
一回目と違い二回目のモルタルは、上に仕上げが来ますのでフラットに仕上げています。
左官職人さんの腕の見せ所というわけです。
そして仕上げの塗り壁を塗り、外部の工事は残す所わずかとなります。
一見ホワイトに見える外壁色ですが、実はどちらかといえばグレー色の外壁です。
外壁は陽の当たり方に方によって、ぜんぜん違う色に見えることがあります。
時間帯や方位にも寄りますので、建物が立ち上がったあとサンプルを並べてご覧になられてお決めになるのをお勧めしています。
9.内部の造作工事が進んでいます
室内では石膏ボード張りと同時に、造作工事も進められています。
造作工事と合わせてに人気があるのが、壁のタイル貼りになります。
お気に入りのタイルを選んで、タイルやさんに貼ってもらったり。
少しでも節約したい方の場合は、ご自身でタイル貼りを行ったりする事も可能です。
施主でもタイル貼りなんて出来るの?
なんて事を聞かれる方も多いですが、昨今ではユーチューブでタイル貼りの方法を動画にしていたり。
ウッドデッキの作り方や、漆喰の壁塗などもコンテンツがありますので。
それらを御覧頂きながら、時には元大工の私の鬼指導の元、作業をされたりとか。
いずれにしても自分でやってみると、のちのちの簡単なメンテナンスも自分で出来てしまいます。
中にはプロ並みになってしまう方もいらっしゃるので、ご自身の家造りで施主が作ったりするのもよいかと思います。
奥様がお気に入りの埋込カウンターも造作が完了しています。
そして1Fと2Fをつなげる階段の造作も完了です。
10.室内の漆喰左官工事を開始
この建物は視線素材の家になりますので、室内は壁紙ではなく漆喰で仕上げを行います。
漆喰と言うとペターとフラットに仕上げるのが漆喰のイメージかと思いますが、中尾建築工房の場合はペターと塗る左官仕上げは行いません。
理由として漆喰の持つ調湿機能を向上させることが目的なので、漆喰の持つ多孔質な状態を可能な限り発揮させるランダム仕上げを推奨しています。
そのおかげもあって室内での洗濯物はとてもよく乾燥しますし、なにより空気がきれいと評判です。
壁紙に比べて漆喰仕上げは工数も多いですし、ただ塗れば良いという作業ではありません。
左官職人さんが一手間一手間かけて、地道に塗り進めていく根気のいる作業になります。
11.外構工事の開始
室内は左官工事で、外部は外構工事が開始されています。
先行で積んでいた土留のブロックをモルタル下地を塗ったり、これから作る土間コンクリートの打設や階段工事を勧めます。
この土地は割と道路と平坦ではあるものの、もともとの宅盤が道路面よりも高いです。
そのため玄関前や裏口には、階段を設けて通れる様にする必要があります。
下地でブロックを積み、コンクリートを打設して階段を作っている途中です。
コーナー部分は定規を入れて、左官仕上げをきっちり行います。
12.そして横浜の自然素材の家は引き渡しへ
外観はグレーを主体とした、存在感を放つ色合いに仕上がりました。
そして中尾建築工房は逗子や葉山を得意としている、湘南方面の工務店でもあります。
そこで外構に採用するものと言えば。
やはり永く使っていただきたいので、樹脂製のモノではなくオールステンレスの立水栓のご提案。
横浜市とは言え逗子や葉山の様に塩害はないと思われる方も多いのですが。
横浜市は東京湾に隣接している都市になりますので、大なり小なりの塩害の影響は受けます。
みなとヨコハマと言う言葉が残っているくらいなので、この辺りは手を抜きたくはありません。
玄関の正面には、敢えて構造用合板を用いた収納棚を造作しています。
お引渡しの際は無塗装ですが、段ボールの中身はオスモの自然塗料が入っています。
これは施主が自ら塗りたい様に塗るという形でして、職人さんの手間賃がかからない方法です。
棚板自体が可動する棚でもありますので、お好きな様に収納を可変する事が可能です。
棚板自体は様々な素材がある訳なのですが、今回は奥様の好きな感じという事で下地に採用される構造用合板を採用しました。
そして隣のスペースは家族用のスペースとなる、ウォークスルークローゼットになっています。
こちらの家は2WAYでリビングに入れるのですが、もう一つは玄関からダイレクトに入る一般的な入口。
これなら衣類やバックなど、全てここに収納する事でリビングなどが散らかったりしません。
この時期はマスクを付けている通り、コロナが流行り出した時です。
玄関に入って、ウォークスルークローゼットに物をしまい、手洗い場所で手を洗ってうがいをする。
そんな動線で、手洗い場所が確定されています。
こちらは洗面室に造作した洗面化粧台。
これらも無塗装の状態ですが、塗料があれば家庭でも塗れます。
とは言っても大抵の場合は奥様のリクエストで、この様な造作洗面化粧台を造るのですが。
大抵の場合、なぜか塗装は御主人様が行うと言う。。
これも家庭円満の、なせる技なのかもしれません。
洗面室の脇にはちょっとしたランドリースペースがあります。
洗濯機洗濯物を洗ったら、その場で干せると言う奥様待望のスペースになります。
棚板などはこちらで造作しましたが、ランドリーパイプなどは施主支給にていれて頂きました。
たしかメーカー様はtoolbox様だったかと思います。
キッチン周りには、奥様のお好きなタイルを張りました。
注文的には「目地幅狭め」が合言葉だったと記憶をしています。
ガスのチェックを行い、ようやく使えるキッチンになりました。
そして私の頭を悩ませたのが、こちらのキッチン背面の造作棚になります。
当初からオーブンを入れる計画でしたので、それを考慮して作られました。
ただし頭を悩ませたのは、オーブンではありません。
奥様のお好きなタイルをステンレス収納を、このキッチン背面の造作収納に取り入れたいとの事でした。
これが固定であるなら良いのですが、それはそれで奥の方がデッドスペースになってしまいます。
キッチンみたいな収納力が必要な場所で、デッドスペースを設けるのはどうしても避けたい。
と言う事で、こちらも水平方向に動かす収納とする事にしました。
カウンターにレールを埋め込みまして、上にも鴨居代わりのレールを設けています。
上下2つのレールを用いる事で、水平方向に稼働する収納の完成です。
https://youtube.com/shorts/YublUnz6BtE?si=YZszG9m02Gno5DO5
https://youtube.com/shorts/YublUnz6BtE?si=FFkE9Ojr1djkOnzC
キッチン背面造作収納可動ラックの動作
https://youtube.com/shorts/YublUnz6BtE?feature=share
13.まとめ
こうして2021年6月にお引渡しを迎えた、横浜市に建てた自然素材の注文住宅。
設計開始から1年ほどで着工に至ることになりました。
自然素材の注文住宅は建てる前に綿密な打ち合わせを行い、クライアント様と意思の疎通を行いつつ、しっかりとした説明をしなければなりません。
またコストに関しても調整できる様、中尾建築工房では施主施工と言う方法も推奨しています。
果たしてなにげに細かい要望の、奥様の願いはかなったのでしょうか?
もしもあなたが横浜市に自然素材の注文住宅を検討されているなら、中尾建築工房にもお声がけください。
元大工ならではの、上質な自然素材の家をご提案差し上げたいと思います。
この度は中尾建築工房をご利用頂きまして、ありがとうございました。